読書日記PNU屋

読書の記録

2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2007年1月読了本

全37冊。まあこんなもんでしょう。 1日1冊紹介として、まだUPされてない感想があるが、はてどうしたものやら。

コニー・ウィリス「最後のウィネベーゴ

The Last of the Winnebagos」最後のウィネベーゴ (奇想コレクション)コニー・ウィリス 大森望編 河出書房新社 2006-12-08asin:430962197XAmazonで詳しく見る 大森望・編訳のコニー・ウィリス短編集。「女王様でも」親類の娘がサイクリストになった。説得し…

伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」

フィッシュストーリー伊坂 幸太郎 新潮社 2007-01-30asin:4104596027Amazonで詳しく見る 全てがつながりあっている、伊坂ワールド全開の短編集。ああもう、私の衰えた記憶力ではダレが誰だか思い出せない。一応、刊行された単行本は全部読んでいるのだけど。…

加藤一 編著「「超」怖い話I(イオタ)」

「超」怖い話 Ι (9)松村 進吉 久田 樹生 加藤 一 竹書房 2007-01asin:4812430062Amazonで詳しく見る 今まで鬼才・平山夢明と加藤一とのタッグで語られてきたチョーコワだが、夏の一冊は夢さん担当となり、冬の陣…すなわち本書からは加藤一を編著者とし、怪談…

川端裕人「星と半月の海」

星と半月の海川端 裕人 講談社 2006-12-01asin:4062137348Amazonで詳しく見る 生物とかかわる人々の情熱を描いた短編集。「みっともないけど本物のペンギン」動物園に勤める[ぼく]はペンギン特別展の準備をするうち、ありえない写真に気付く。動物愛あふれ…

枡野浩一「結婚失格」

結婚失格枡野 浩一 講談社 2006-10-31asin:4062137062Amazonで詳しく見る 誠実なるAV映画監督が、人気脚本家の妻からいきなり拒絶されてしまう。明らかな妻の虚言、それをうのみにし、事態に拍車をかける妻側の弁護士。夫は子供に会いたい一心ではたらきか…

南條竹則「鬼仙」

鬼仙南條 竹則 中央公論新社 2006-12asin:4120037940Amazonで詳しく見る 現代に生き生きと蘇る中国怪奇譚。「鬼仙」鬼(ゆうれい)だけど絶世の美女・英華の活躍を紹介する。いたずらものながら怒らせると怖い英華をはじめ、超真面目な公明、わけあり下女の…

絲山秋子「エスケイプ/アブセント」

エスケイプ/アブセント絲山 秋子 新潮社 2006-12asin:4104669024Amazonで詳しく見る 「エスケイプ」青春をセクト活動に費やした江崎は、今や不惑を迎えたが心はモヤモヤ。そのためふらり一人旅へ。江崎のモノローグがなんというか、キャピキャピ(死語)して…

岸田るり子「天使の眠り」

天使の眠り岸田 るり子 徳間書店 2006-12asin:4198622647Amazonで詳しく見る 医科大学の研究室に勤務する宗一は、知人の結婚式で13年前にふられた恋人と再会する。だが彼女は当時よりも若々しい姿をしていた。彼女への執着からストーキングする宗一は、彼…

永井するみ「欲しい」

欲しい永井 するみ 集英社 2006-12asin:4087748332Amazonで詳しく見る 派遣会社の社長・由希子は別れた夫につきまとわれている登録社員・ありさを心配していた。だが、彼女のお節介が悲劇を生むことに。 うう、感情移入できる人物がいなくて…。ストーリーと…

野崎六助「オモチャ箱 安吾探偵控」

オモチャ箱 安吾探偵控野崎 六助 東京創元社 2006-12-09asin:448801223XAmazonで詳しく見る 実在の作家・坂口安吾を探偵とした三部作シリーズの完結編。 うーむ、なんだろう。1作目は私の持っていた安吾イメージと違っていて違和感を抱き、2作目はミステリー…

三崎亜記「失われた町」

失われた町三崎 亜記 集英社 2006-11asin:4087748308Amazonで詳しく見る ある町に住む住人たちが忽然と消え去る現象が発生。人類が町の消滅に抗うすべはあるのか?消滅と戦う人々の姿を描く。 少なくとも、今まで読んだ三崎作品の中ではこれが最高。いわゆる…

小説すばるに平山夢明特集っ

小説すばる 2007年 02月号 [雑誌] ファンは買うべし!!

東野圭吾「使命と魂のリミット」

使命と魂のリミット東野 圭吾 新潮社 2006-12-06asin:4103031719Amazonで詳しく見る 研修医の夕紀は以前自分の父を執刀しながら救えなかった医師を疑っていた。そんな時、夕紀の勤める病院に脅迫状が届き…。 医療サスペンスかと思ったら、親子葛藤モノにテロ…

佐々木譲「制服捜査」

制服捜査佐々木 譲 新潮社 2006-03-23asin:4104555045Amazonで詳しく見る 北海道のある田舎で駐在勤務することになった川久保が、鋭い勘で所轄署刑事顔負けの活躍をする短編集。「逸脱」「遺恨」「割れガラス」「感知器」「仮装祭」を収録。 2007年版「この…

香納諒一「ガリレオの小部屋」

ガリレオの小部屋香納 諒一 実業之日本社 2007-01-16asin:4408535036Amazonで詳しく見る さまざまな人間模様を描く短編集。「無人の市」男女合作している新人作家。だが表に出て来るのは男性のみ。編集者は漠然とした疑いを持つが。文壇裏事情もちょっぴり交…

辻村深月「スロウハイツの神様」上・下

スロウハイツの神様(上)辻村 深月 講談社 2007-01-12asin:4061825062Amazonで詳しく見るスロウハイツの神様(下)辻村 深月 講談社 2007-01-12asin:4061825127Amazonで詳しく見る 若くして人気脚本家にのし上がった環は、トキワ荘のごとくクリエイター希望者が…

歌野晶午「密室殺人ゲーム王手飛車取り」

密室殺人ゲーム王手飛車取り歌野 晶午 講談社 2007-01-12asin:4061825135Amazonで詳しく見る ネットのチャットで、推理ゲームを繰り広げる五人の推理マニア。ただ彼らが一般のミステリーファンと違うのは、自ら実行した殺人を謎として出題することだった…! …

平山夢明「井戸端婢子 大江戸怪談草紙」

大江戸怪談草紙 井戸端婢子 (竹書房文庫)平山 夢明 竹書房 2006-12asin:481242965XAmazonで詳しく見る 鬼才・平山夢明、初の時代物怪談とのこと。時代物にあまりなじみのない私にとっては、江戸と言って思い浮かぶのはTVのゆるい時代劇ドラマ。もしも、ゆ…

津原泰水「ピカルディの薔薇」

ピカルディの薔薇津原 泰水 集英社 2006-11asin:4087748316Amazonで詳しく見る 作家・猿渡が出会った妖しく美しく、物悲しい事件を描く小説集。 文章の力を感じる一冊である。流麗な文体にのせられて、いつしかとんでもないところへたどり着く、そんな読書の…

上橋菜穂子「獣の奏者」上・下

獣の奏者 I 闘蛇編上橋 菜穂子 講談社 2006-11-21asin:4062137003Amazonで詳しく見る獣の奏者 II 王獣編上橋 菜穂子 講談社 2006-11-21asin:4062137011Amazonで詳しく見る さすらいの霧の民と闘蛇衆の一族との間に生まれたエリンは、王獣という強く美しい生…

古川日出男「僕たちは歩かない」

僕たちは歩かない古川 日出男 角川書店 2006-12asin:404873735XAmazonで詳しく見る いつもの東京とは一風変わった世界で料理修行をする若者たち。彼らは仲間のため、冒険に出かけていく。 不可思議な世界の説明が続く前半の平穏は、後半の怒涛の冒険を際立た…

西尾維新「刀語 第一話 絶刀・鉋」

刀語 第一話 絶刀・鉋西尾 維新 take 講談社 2007-01-10asin:4062836114Amazonで詳しく見る 奇策士・とがめと虚刀流当主・七花が十二本の妖刀を集める時代物戦闘ラノベ。 講談社BOXから毎月刊行されるシリーズ第一弾。が本作品だ。毎月出るのか…。 結果か…

恩田陸「中庭の出来事」

中庭の出来事恩田 陸 新潮社 2006-11-29asin:410397107XAmazonで詳しく見る 毒死した男、烏と彼岸花、衆人環視の中ひっそり死んだ少女、劇と女優…彼らが織り成す謎と魅惑の世界に、読者は否応なしに引き込まれていく。 恩田陸の小説を読むと、いつも不安にか…

本当にあった生ここだけの話編集部・編「死ぬかも。」

死ぬかも。―MYPALかもかも。BOOKS (MYPALかもかも。BOOKS)「本当にあった生ここだけの話」編集部 芳文社 2006-12asin:4832201018Amazonで詳しく見る このところちょっと気分が落ち込んだので、生命の危機に遭っても生還したたくましき人々の逸話から勇気をも…

矢部嵩「紗央里ちゃんの家」

紗央里ちゃんの家矢部 嵩 角川書店 2006-11asin:4048737244Amazonで詳しく見る 角川ホラー大賞関連の作品は、よほど機嫌が悪くない限り読むことにしている。本作は中篇なんでさらりと読めるかと思えば、かなりのどろどろさ加減が心地いい(ホラー的な意味で…

海堂尊「螺鈿迷宮」

螺鈿迷宮海堂 尊 角川書店 2006-11-30asin:4048737392Amazonで詳しく見る 落ちこぼれ医学生の天馬は幼なじみのジャーナリストから地元病院にボランティアてして潜入するよう頼まれる。そこ、桜宮病院では人が死にすぎるというのだが…。「チーム・バチスタの…

加納朋子「モノレールねこ」

モノレールねこ加納 朋子 文藝春秋 2006-11asin:4163255109Amazonで詳しく見る ちょっとせつなくて、あたたかい短編集。無理にジャンルわけすれば身近な謎系ミステリーと言えなくもないが、ちょっと不思議ないい話というのが一番近いかもしれない。 表題作は…

この装丁がすごい!2006

デザイン、色合いともにチョコレート尽くし。 黒々とした中身を象徴する好カバー。 でこぼことした箔押しがステキ。 喜国雅彦による挿画がすばらしい。 カバーをとると、芝生にできたミステリーサークルが現れてgood! サイバーな感じが内容とマッチ。 …

この小説が面白い!2006

ミステリージャンルをのぞいたBEST。来年やるとしたら、めんどくさいからフィクションとノンフィクションくらいのジャンル分けにしてアバウトにやるつもり。ここはおすすめ順で掲載。 椎名誠「銀天公社の偽月」「砲艦銀鼠号」 「波切り草」 超世界から現…