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読書の記録

絲山秋子「エスケイプ/アブセント」

エスケイプ/アブセントエスケイプ/アブセント
絲山 秋子

新潮社 2006-12
asin:4104669024

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エスケイプ」青春をセクト活動に費やした江崎は、今や不惑を迎えたが心はモヤモヤ。そのためふらり一人旅へ。江崎のモノローグがなんというか、キャピキャピ(死語)しているので、年齢に比して若い(…というか、幼い?)物言いに違和感がありまくりだった。そのため主人公には感情移入出来なかったのだが、歌子さんや番ちゃんみたいにコミカルで味のある脇役が魅力的であった。
著者の文章は闊達だ。流れるようなリズムがある。素晴らしい文学者だと思うし新作が出れば読もうと思うのだが、ベーシックな世界観や、底を流れるものがどうも私とは合わないようだ。残念。
「アブセント」探されていた方の彼の物語。時は過ぎて戻らず、未来は未だ未定。