読書日記PNU屋

読書の記録

2006-01-01から1年間の記事一覧

2006年度この実話怪談が怖い!

ほんとはもう年明けてるんだけど、過去の日付を埋めてみる企画。 実話怪談と銘打ちつつ創作も多いそうなのだが、ホラー掌編として読んだときバツグンに面白いので、実話怪談はやめられないのだ。順不同、2006年のオススメ。 ●霊モノ 平山夢明・加藤一「「超…

誉田哲也「月光」

月光誉田 哲也 徳間書店 2006-11asin:4198622507Amazonで詳しく見る 優しくて自慢の姉が、不良のバイクに轢かれて死んだ。事故死ではなく殺人だと確信した妹は、姉と同じ高校に入ってひとり調査を始めるが。 事故死に見える姉の死の真相を探るため、同じ高校…

メアリ・ホフマン「ストラヴァガンザ 花の都/Stravaganza City of Flowers」

ストラヴァガンザ―花の都メアリ ホフマン Mary Hoffman 乾 侑美子 小学館 2006-11asin:4092903731Amazonで詳しく見る 並行世界へ旅するストラヴァガンテ達の活躍を描く三部作、完結編。 ついにシリーズ完結。それゆえか、前2作に見られたような心浮き立つよ…

石田衣良「美丘」

美丘石田 衣良 角川書店 2006-11-01asin:404873718XAmazonで詳しく見る 今はもういないきみへ…恋の思い出語り。大学生たちの仲良しグループに迎えられたはねっ返りの女の子、美丘のおはなし。 う〜ん、読書大好きな青年が奔放な同級生に惚れちゃうわけなんだ…

鯨統一郎「タイムスリップ水戸黄門」

タイムスリップ水戸黄門 (講談社ノベルス)鯨 統一郎 講談社 2006-11-08asin:4061825100Amazonで詳しく見る 今度は水戸黄門がタイムスリップ!?麓麗が活躍するタイムスリップシリーズの一冊。 いつもどおり、ありえな〜い!!の連続で都合良さ満開なのだが、…

この本が面白い!2006

「このミステリーがすごい!」みたいに、今年読んだ面白本を紹介してみたいと思う。基本的には2005年11月〜2006年に発行された本かつ私が読んだものから選んでみる。ミステリージャンルについては過去記事「私的このミステリーがすごい!」 http:/…

海外翻訳物

■デイヴィッド・アーモンド 「火を喰う者たち」■デイヴィッド・イーリイ 「大尉のいのしし狩り」■コニー・ウィリス 「最後のウィネベーゴ」■ジャクリーン・ウィルソン 「ローラ・ローズ」■ジョー・ウォルトン 「アゴールニンズ」■ジーン・ウルフ 「デス博士…

国内作家索引はまやらわ行

◆あかさたな行はこちら。 ■馳星周 「楽園の眠り」「走ろうぜ、マージ」「トーキョー・バビロン」 「ブルー・ローズ」「約束の地で」「弥勒世」「やつらを高く吊せ」「9・11倶楽部」■土師守 「淳」「淳それから」■羽田圭介 「不思議の国のペニス」「走ル」■畠…

国内索引・あかさたな行(日々更新)

◆はまやらわ行はこちら。 ■愛川晶 「六月六日生まれの天使」「道具屋殺人事件」「芝浜謎噺」■蒼井上鷹 「九杯目には早すぎる」■青井夏海 「そして今はだれも」「星降る楽園でおやすみ」「雲の上の青い空」■赤井三尋 「死してなお君を」■赤川次郎 「怪異名所…

戸梶圭太「誘拐の誤差」

誘拐の誤差戸梶 圭太 双葉社 2006-11asin:4575235695Amazonで詳しく見る わずか十歳で殺害されてしまった少年は、犯人たちや捜査陣の行動を霊となって見つめ続ける。 カバーには何の間違いか「本格警察小説」の文字が踊り、劇画タッチのイラストが描かれてい…

桂望実「RUN!RUN!RUN!」

RUN!RUN!RUN!桂 望実 文藝春秋 2006-11asin:4163254501Amazonで詳しく見る 走る能力に長けた優はプロのアスリートを目標にしている大学生。恵まれた家庭とあふれる才能で満ち足りていたはずの優は、大学生になった年に出生の秘密を知ってしまう。 出だしから…

平山夢明先生インタビュー

短編集の配列のヒミツには、泣けた。http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/pickup/interview/hirayama_y/

香納諒一「夜よ泣かないで」

夜よ泣かないで香納 諒一 双葉社 2006-11asin:4575235687Amazonで詳しく見る かつて極道の妻だった絹代婆さんを介護している純は、事件の目撃者となる。死にゆく男から何かを託される純だが…。 内にこもっておとなしすぎる純より、きっぷのいい絹代に引っ張…

泡坂妻夫「揚羽蝶」

揚羽蝶泡坂 妻夫 徳間書店 2006-11asin:4198622515Amazonで詳しく見る 紋章上絵師にまつわる「揚羽蝶」「雪月梅花」「紋の華苑」「鳥居と兎」、マジシャンにまつわる「精神感応術」「おじいちゃんのシンブル」「小さなサーカス」、戦時中のせつない思い出「…

柄刀一「時を巡る肖像 絵画修復士御倉瞬介の推理」

時を巡る肖像柄刀 一 実業之日本社 2006-11-16asin:440853501XAmazonで詳しく見る 亡妻の思い出を胸に秘め、絵画修復を生業とする男が出会った数々の事件。 六編の短編を収録しているのだが、芸術に身を捧げた人々の執念が背筋寒からしめる「ピカソの空白」…

大森望・豊崎由美「文学賞メッタ斬り!リターンズ」

文学賞メッタ斬り!リターンズ大森 望 豊崎 由美 パルコ 2006-08asin:4891947411Amazonで詳しく見る トヨザキ氏のザキはほんとは「崎」じゃなくてムツカシイ方の字なんだが、携帯では特殊文字の出し方がわからんので簡易版の字で代用させていただく。 さて前…

村崎友「たゆたいサニーデイズ」

たゆたいサニーデイズ村崎 友著角川書店 (2006.10)ISBN:4048737309価格 : \1,470bk1で詳細を見るamazonで見る 先輩の宮本さんと自分,部員がたった二人しかいない合唱部の女子高生・こずえが活躍する青春ミステリー。 文章はこなれていて読みやすいし、ミステ…

平山夢明「いま、殺りにゆきます」2

いま、殺りにゆきます(2) 社会にひそむ狂気と不条理災難を書いた「いま殺り」シリーズ2冊目。入手までにすったもんだ(詳細はhttp://blog.goo.ne.jp/pnujimmy/d/20061215)があったが、なんとか買えてよかった。 今回も前作と変わらぬ残酷さなのだが、や…

岩井志麻子「タルドンネ―月の町」

タルドンネ岩井 志麻子著講談社 (2006.11)ISBN:4062137690価格 : \1,680bk1で詳細を見るamazonで見る 娼婦を殺し続ける男は、タルドンネと呼ばれる貧しい集落の出身だった…。 韓国で実際に起きた連続殺人事件をモデルにしているそうなのだが、私は寡聞にして…

沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」

彼女がその名を知らない鳥たち沼田 まほかる著幻冬舎 (2006.10)ISBN:4344012399価格 : \1,680bk1で詳細を見るamazonで見る 八年前に破れた恋を引きずる十和子は、年上の男と同棲中。だが、彼女は彼を軽蔑していた…。 「九月が永遠に続けば」でホラーサスペン…

島田荘司「最後の一球」

最後の一球島田 荘司著原書房 (2006.11)ISBN:4562040386価格 : \1,575bk1で詳細を見る amazonで見る 御手洗と石岡のもとに相談に訪れた青年。そこからリンクしていく途方もない物語は、まさに島荘節とでも呼びたくなる、ダイナミックな味わいだった。 最初は…

町田康「真実真正日記」

真実真正日記町田 康著講談社 (2006.10)ISBN:4062135639価格 : \1,575bk1で詳細を見るamazonで見る 作家の僕が書く真正真実の日記という但し書きで本書は始まる。 私のようなシンプルな脳髄の読者は、ああ、じゃあこれ本当の日記というか、ノンフィクション…

私的このミステリーがすごい!

「このミス」のっかり企画ぅ。 さて2007年度「このミス」ランキングを見るに、好き嫌いはあるとしても必ずしも優れた作品が上位に来るでもなく、投票制というのは作品の優劣というよりか「人気度」「読まれ度」を測るものなのだなと思うに至った。 私とて指…

このミステリーがすごい!? ?

このミステリーがすごい! 2007年版宝島社 (2006.12)ISBN:4796655778価格 : \680bk1で詳細を見るamazonで見る 1位 好きだが意外。マニア向けだからなあ。 2位 未読 3位 えーそんなよいですかそうですか。 4位 シリーズ自体未読 5位 納得。冷酷で面…

ミステリーベスト1位が出たね。

ミステリー系のベスト企画本は(文春の特集を除いて)2種類あって、ひとつは宝島社の「このミステリーがすごい!」でこちらはミステリーという言葉を面白ければ何でもアリにとらえているからSFなど推理小説ぢゃねえだろみたいなジャンルの小説でもランク…

恒川光太郎「雷の季節の終わりに」

雷の季節の終わりに恒川 光太郎著角川書店 (2006.10)ISBN:4048737414価格 : \1,575bk1で詳細を見るamazonで見る 下界から隔絶された、地図にない町・穩。そこには雷の季節があり、人が消えることもあった…。 「夜市」で鮮烈デビューを飾った著者の2作目、今…

西尾維新「化物語」(下)

化物語 下西尾 維新著講談社 (2006.12)ISBN:4062836076価格 : \1,575bk1で詳細を見るamazonで見る わけあり美少女ひたぎと相思相愛になった暦だが、彼をまた新たなる怪異が襲う。なでこスネイク」と「つばさキャット」を収録。 上巻に引き続き、M1の素人挑…

森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」

夜は短し歩けよ乙女森見 登美彦著角川書店 (2006.11)ISBN:4048737449価格 : \1,575bk1で詳細を見るamazonで見る 大学生の彼とその後輩である彼女が体験する不思議な日々。非モテ系妄想男子大学生@京都小説の名手である著者が、今度は乙女のハートにも焦点を…

畠中恵・文 柴田ゆう・絵「みぃつけた」

みぃつけた畠中 恵文 / 柴田 ゆう絵新潮社 (2006.11)ISBN:4104507067価格 : \980bk1で詳細を見るamazonで見る 「しゃばけ」シリーズ新作は、カラーイラストつきの小編。若だんなと鳴家たちの出会いを描いたかわいい、かわいい絵本だ。あたたかみある絵柄がほ…

これは気になる。

おさいふがピンチなのに買ってしまったのはコレ。夜は短し歩けよ乙女森見 登美彦著角川書店 (2006.11)ISBN : 4048737449価格 : \1,575bk1で詳細を見るamazonで見る 前作「きつねのはなし」は渋くて雰囲気よかったけれどもちと退屈したので、今度のユーモア路…