読書日記PNU屋

読書の記録

シルバー

デイナ・コールマン/Dana Kollmann「もう二度と死体の指なんかしゃぶりたくない! ある鑑識の回想/NEVER SUCK A DEADMAN'S HAND」

もう二度と死体の指なんかしゃぶりたくない!山田仁子 バジリコ 2008-10-03asin:4862381073Amazonで詳しく見る 民間から鑑識に登用された女性のすさまじい体験記。巻頭には珍しい屍蝋など、さまざまなカラー写真も掲載。 惜しい。最初、いきなり鑑識を辞める…

ゲッツ板谷「超出禁上等!」

超出禁上等!ゲッツ板谷扶桑社 2005-07asin:4594049931Amazonで詳しく見る ゲッツがいろんな催しに体当たりチャレンジしていくルポエッセイ、第ニ弾。天久画伯の男くさい漫画つき。 いやー、相変わらず面白いんだけど、一巻の方が文章にパワーがあったかなあ…

米澤穂信「儚い羊たちの祝宴」

儚い羊たちの祝宴米澤 穂信新潮社 2008-11asin:4103014725Amazonで詳しく見る 旧家の後継ぎと使用人にまつわる、レトロでダークな殺人事件を描く連作集。 全ての物語をつなぐのは『バベルの会』という、夢想家な良家の子女が集う読書クラブである。 狂気に振…

夢枕獏「東天の獅子」3

東天の獅子〈第3巻〉天の巻・嘉納流柔術夢枕 獏双葉社 2008-11asin:457523642XAmazonで詳しく見る ついに講道館対他流柔道の試合が始まった。講道館の徒を狙う新たな男が現れ…。 3巻だが、収束に向かわずいまだ話が広がり続けているのがすごい。柔道の試合…

西原理恵子「この世で一番大事な「カネ」の話」

この世でいちばん大事な「カネ」の話西原理恵子 理論社 2008-12-11asin:4652078404Amazonで詳しく見る サイバラが自らの半生を振り返りつつ、若人に金銭感覚の大切さを説くエッセイ。よりみちパン!セの一冊。イラストはあるが、漫画はない。 私がサイバラを…

ゲッツ板谷「出禁上等!」

出禁上等!ゲッツ 板谷扶桑社 2004-09-23asin:459404798XAmazonで詳しく見る コンサートや展覧会など文化的なナニカにひたすら体当たりしていくルポ・エッセイ。 うーぬ、文庫化を待っていたんだが、諸事情で買っちゃったよ。 (だって、今人生がマブつらいん…

鴨志田穣・西原理恵子「煮え煮えアジアパー伝」

煮え煮えアジアパー伝鴨志田 穣講談社 2005-12asin:4062751798Amazonで詳しく見る 韓国、神戸、タイ…アジア各国をさすらう、カモちゃん若き日の物語。 ちょっと下系の話や色事が増量されているんで、読者を選ぶかもしれないが、私は素直に面白いと思った。 …

北村薫「北村薫の創作表現講義」

副題「あなたを読む、わたしを書く」北村薫の創作表現講義北村 薫新潮社 2008-05asin:4106036037Amazonで詳しく見る 早稲田大学での講義をまとめた広義の創作入門。 技術的なことというより、創作への心構えだとか創作者としての生き方を示してくれる書だと…

森田ゆり「子どもへの性的虐待」

子どもへの性的虐待 森田 ゆり岩波書店 2008-10asin:4004311551Amazonで詳しく見る 日本はまだまだ児童への性的虐待に甘い国だと警鐘を鳴らす新書。 データが豊富な上、著者が感情的になることなく抑えたトーンで事実を述べていくのでわかりやすく読みやすい…

奈良裕明「1週間でマスター 小説を書くならこの作品に学べ!」

「小説のメソッド2〈実践編〉」小説のメソッド〈2〉実践編 奈良 裕明雷鳥社 2005-05asin:4844134302Amazonで詳しく見る 文豪の名作を例に、優れた小説のポイントを解説する小説入門書、第二弾。 私は不勉強ゆえ本書に挙げられた作品を一つしか読んだことがな…

海堂尊「ひかりの剣」

ひかりの剣海堂 尊文藝春秋 2008-08-07asin:4163272704Amazonで詳しく見る 八十年代、医学部体育会にかける、熱い青春があった。東城大の速水と帝華大の清川、剣道大会で勝つのはどっち? 「チーム・バチスタ」シリーズのアノ人が出てきたりするので、発行さ…

東野圭吾「ガリレオの苦悩」

ガリレオの苦悩東野 圭吾文藝春秋 2008-10-23asin:4163276203Amazonで詳しく見る 警察の捜査に協力する科学者・湯川の推理がキレる!ガリレオシリーズの短編集。 私は「容疑者Xの献身」以外のガリレオシリーズを面白いと思ったことがなかった。しかも本書で…

大沢在昌「黒の狩人」上・下

黒の狩人 上大沢 在昌幻冬舎 2008-09asin:4344015592Amazonで詳しく見る黒の狩人 下大沢 在昌幻冬舎 2008-09asin:4344015606Amazonで詳しく見る マル暴の刑事・佐江に持ち込まれる、公安からのキナ臭い依頼。中国人連続殺人事件を追ううちに、おぞましい真実…

ジェフリー・ディーヴァー「スリーピング・ドール」

スリーピング・ドール池田 真紀子 文藝春秋 2008-10-10asin:4163274707Amazonで詳しく見る カルト集団のカリスマだった男が脱獄し、人間嘘発見器のキャサリン・ダンスは犯人と命がけの知恵比べを繰り広げる。ディーヴァーらしいサスペンス。 素直に面白かっ…

島田荘司「Classical Fantasy Within 第五話アル・ヴァジャイヴ戦記 ヒュッレム姫の救出」

Classical Fantasy Within 第五話士郎 正宗 講談社 2008-11-05asin:4062836866Amazonで詳しく見る サラディーンの騎士ショーンは故郷を救うため、イスラエル目指し決死の旅を続ける。 伝説の槍に蛮族に竜ときて、どこが本格ミステリーやねん!と吠えたくなる…

フィリップ・シャルリエ「死体が語る歴史」

死体が語る歴史吉田 春美 河出書房新社 2008-09asin:4309224911Amazonで詳しく見るPhilippe Charlier/Medecin des moris 副題「古病理学が明かす世界」 聖遺物や歴史上の人物の遺体を病理学的に鑑定し、本人確認をしたり死因を調べたりするノンフィクション…

高須克弥「ブスの壁」

ブスの壁高須 克弥新潮社 2006-03-16asin:4103021519Amazonで詳しく見る 美容外科・高須クリニックの院長が明かす自らの奮戦ぶりと美容医療最前線(注:執筆当時)エッセイ。 西原理恵子の漫画が載っているから読んでみただけなのだが、意外にと言おうか、高…

「ばらっちからカモメール」

ばらっちからカモメール鴨志田 穣スターツ出版 2003-03asin:4883810119Amazonで詳しく見る 鴨ちゃんのエッセイに西原漫画がついた楽しい一冊。ゲッツ板谷の笑えるネタ台詞つき(大体は彼のエッセイで既読だが、中には新ネタも)。 戦場の話ももちろんあるの…

鴨志田穣・西原理恵子「アジアパー伝」

アジアパー伝鴨志田 穣講談社 2003-05asin:406273740XAmazonで詳しく見る 戦場カメラマンとしての駆け出しの日々、タイでの生活を鴨ちゃんが語るエッセイ。もちろん西原理恵子の漫画つき。 いや、鴨ちゃんの文章下手だなんだって評があるけど、いいじゃない…

鴨志田穣・西原理恵子「カモちゃんの今日も煮え煮え」

カモちゃんの今日も煮え煮え西原 理恵子 講談社 2007-07-14asin:4062757818Amazonで詳しく見る 熱帯ならではの伝染病、タイでの暮らしや男の性生活、家庭について、そしてゲッツ板谷「インド怪人紀行」の裏話などにサイバラ漫画を加えたエッセイ。 戦場色は…

ゲッツ板谷「わらしべ偉人伝」

わらしべ偉人伝ゲッツ板谷角川書店 2007-05asin:4043662092Amazonで詳しく見る 副題「めざせ、マイケル・ジョーダン!」タモリが「いいとも」でやってる友達の輪のように、次々と偉人にインタビューしては最終的にMJにたどり着こうというハイパー無茶な企画…

吉田太一「遺品整理屋は見た!! 天国へのお引っ越しのお手伝い」

遺品整理屋は見た!!吉田太一扶桑社 2008-06-07asin:4594055222Amazonで詳しく見る 遺品整理業を営む著者が、死の現場の悲しみと孤独死の問題を綴るノンフィクション。 「遺品整理屋は見た!」の続編である。遺品整理というと、モノだけを片付ければいいかの…

ゲッツ板谷「インド怪人紀行」

インド怪人紀行ゲッツ板谷角川書店 2003-12asin:404366205XAmazonで詳しく見る カモちゃん、ゲッツ、ハックとナベちゃんの濃ゆ〜い面子でゆくインド旅行記。 実は、私には今私生活ですんげー辛い(からい、じゃなくて、つらい、ね)ことがあって、他人から見…

ゲッツ板谷・ほか「タイ怪人紀行」

タイ怪人紀行ゲッツ板谷角川書店 2002-07asin:4043662017Amazonで詳しく見る 写真家カモちゃんとゲッツ、編集者ハセピョンの三人がタイに挑む旅行記。 著者の日常エッセイが面白かったので読んでみた。ノリノリなのねー。一見おバカな内容と見せて、ほろりと…

太田忠司「誰が疑問符を付けたか?」

誰が疑問符を付けたか?太田 忠司幻冬舎 2008-07asin:4344015401Amazonで詳しく見る 刑事とイラストレーターの夫婦。夫には安楽椅子探偵の才があり、難解な殺人事件をばったばったと解決するのであった。 「ミステリなふたり」の続編である。 夫婦仲がめちゃ…

北芝健「続警察裏物語」

続・警察裏物語北芝健バジリコ 2008-07-09asin:4862381057Amazonで詳しく見る 元警視庁刑事が語る警察秘話集。 ベストセラーとなった「警察裏物語」の続編にあたる本である。 私がこの著者の本を読むのは二冊目、二百冊(!)にもわたる著書を持つ著者ゆえ、…

万城目学「鴨川ホルモー」

鴨川ホルモー万城目 学産業編集センター 2006-04asin:4916199820Amazonで詳しく見る 京都大学新入生に謎の倶楽部から勧誘がきた。うっかりその部に入っちゃった彼らが見た信じられないものとは…ファンタジック青春絵巻。 こないだ読んだ「鹿男あをによし」が…

岡田斗司夫「プチクリ」

プチクリ!―好き=才能!岡田 斗司夫幻冬舎 2005-12asin:4344010825Amazonで詳しく見る プロならずとも、創作は楽しめる!そんなプチ・クリエイターのすすめである。 ツレのすすめで読んだ本。 しかし、この著者のタイトルは「洗脳社会」とか「フロン」とか、ぱ…

ゲッツ板谷「直感サバンナ」

直感サバンナゲッツ板谷角川書店 2004-07asin:4043662068Amazonで詳しく見る 奇妙奇天烈な周囲の人々を強烈なまでに克明に描写したいつものエッセイ集。 いつも通りに、すんげ〜面白い話とドン引きな話といまいちな話の集合体が、本書である。やはりピカイチ…

土師守「淳」

淳 (新潮文庫)土師 守新潮社 2002-05asin:410133031XAmazonで詳しく見る 神戸市連続児童殺傷事件。被害者になってしまった淳くんの父が綴ったノンフィクションである。 事件の経緯とマスコミの過剰で思いやりのない取材・報道を知って胸が痛む。 今までもゴ…