読書日記PNU屋

読書の記録

2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

道尾秀介「カラスの親指」

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb道尾 秀介講談社 2008-07-23asin:4062148056Amazonで詳しく見る 闇金に人生をメチャメチャにされ詐欺師になった中年男のもとにもう一人、闇金に恨みを持つ男がころがりこんで、おまけに美女まで?!騙し騙されのサスペ…

折原一「クラスルーム」

クラスルーム折原 一理論社 2008-07asin:465208627XAmazonで詳しく見る 暗く思い出したくもない中学時代を送った男女に届いた同窓会の知らせ。果たして、十年前に何があったのか?青春サスペンス。 理論社ミステリーYA!の一冊。 同じく理論社から発売された…

有栖川有栖「妃は船を沈める」

妃は船を沈める有栖川有栖光文社 2008-07-18asin:4334926185Amazonで詳しく見る 火村&アリスが謎を解く!三編が収録されているわけだが、「幕間」はミステリーとは言えないので実質二編か。 推理小説として見たとき、さほど新しいトリックがあるでもないが…

小路幸也「21 twentyone」

21twenty one小路 幸也幻冬舎 2008-06asin:4344015290Amazonで詳しく見る 21世紀に21歳になる、21人の中学生。担任が言った言葉を彼らは大切に分かち合っていたが…一人が自殺を遂げてしまい、遺された仲間たちは自殺の理由を話し合う。 友の死をさぐる意味で…

渡辺真由子「大人が知らないネットいじめの真実」

大人が知らない ネットいじめの真実渡辺 真由子ミネルヴァ書房 2008-07-25asin:4623052265Amazonで詳しく見る ネットに横行するいじめのあれこれを実例を交えて紹介し、加害者ケアから解決策を模索するノンフィクション。 著者はかつて十ほども年齢をいつわ…

法月綸太郎「しらみつぶしの時計」

しらみつぶしの時計法月 綸太郎祥伝社 2008-07-23asin:4396632991Amazonで詳しく見る 主にノン・シリーズの短編を収録した推理小説集。 面倒くさくなるほど理屈っぽいところがミステリーファン好みの1冊だろう。 一見ワンアイディアやバカミス風に読める作…

NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班「ワーキングプア 解決への道」

ワーキングプア解決への道NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班 ポプラ社 2008-07asin:4591104230Amazonで詳しく見る 日本におけるワーキングプアの現実を紹介した前著に続き、諸外国の対策を見てゆくノンフィクション。 韓国、アメリカ、イギリスの実状と…

長嶋有「ぼくは落ち着きがない」

ぼくは落ち着きがない長嶋有光文社 2008-06-20asin:4334926118Amazonで詳しく見る 図書部に所属する本が好きな女の子の、高校生活物語。 タイトルには「ぼく」とあるけれど、主人公は女の子だ。 しかし、文芸部でもなく各クラスごとの図書委員でもなく図書部…

万城目学「鴨川ホルモー」

鴨川ホルモー万城目 学産業編集センター 2006-04asin:4916199820Amazonで詳しく見る 京都大学新入生に謎の倶楽部から勧誘がきた。うっかりその部に入っちゃった彼らが見た信じられないものとは…ファンタジック青春絵巻。 こないだ読んだ「鹿男あをによし」が…

岡田斗司夫「プチクリ」

プチクリ!―好き=才能!岡田 斗司夫幻冬舎 2005-12asin:4344010825Amazonで詳しく見る プロならずとも、創作は楽しめる!そんなプチ・クリエイターのすすめである。 ツレのすすめで読んだ本。 しかし、この著者のタイトルは「洗脳社会」とか「フロン」とか、ぱ…

あさのあつこ「ミヤマ物語 第一部」

ミヤマ物語 第一部あさの あつこ毎日新聞社 2008-06-21asin:4620107255Amazonで詳しく見る 孤独をもてあます少年・透流は不思議な声に導かれ、夜に棲む人々に出逢う…ボーイ・ミーツ・ボーイ物語(注・BLではない)。 小学生新聞という掲載媒体を考えると、び…

京極夏彦「[幽談」

幽談京極夏彦メディアファクトリー 2008-07-16asin:484012373XAmazonで詳しく見る 怪談スタイルを意識した不条理短編集。 ああ、なんて理屈っぽいのだろう! いかにも頭で創られたオハナシという感じ。カタチとしてはこうした創作怪談もアリなんだろうが、実…

ゲッツ板谷「情熱チャンジャリータ」

情熱チャンジャリータゲッツ板谷角川書店 2006-04asin:4043662084Amazonで詳しく見る ゲッツの異常な日常エッセイ。西原理恵子のマンガつき。 いやあ、相変わらず面白いしテンポもよいのだけど、フィッシュファックとかは引くわ! 著者あとがきを読んで、著…

ゲッツ板谷「直感サバンナ」

直感サバンナゲッツ板谷角川書店 2004-07asin:4043662068Amazonで詳しく見る 奇妙奇天烈な周囲の人々を強烈なまでに克明に描写したいつものエッセイ集。 いつも通りに、すんげ〜面白い話とドン引きな話といまいちな話の集合体が、本書である。やはりピカイチ…

土師守「淳それから」

淳 それから土師 守新潮社 2005-10-15asin:4104265020Amazonで詳しく見る 神戸連続児童殺傷事件の被害者遺族の思いを綴るノンフィクション。 前作の復習から入るので、いくらか内容の重複はあるけれど、本書は主に被害者権利の尊重と、少年法の是非を問う内…

土師守「淳」

淳 (新潮文庫)土師 守新潮社 2002-05asin:410133031XAmazonで詳しく見る 神戸市連続児童殺傷事件。被害者になってしまった淳くんの父が綴ったノンフィクションである。 事件の経緯とマスコミの過剰で思いやりのない取材・報道を知って胸が痛む。 今までもゴ…

日曜日コミケにサークル参加します。

8月17日西地区『す‐19b』 サークル「女医風呂」です! 医学部実録マンガ、医学部エッセイ新刊ありますのでどうぞよろしく。 ツレのJIMMYくんと直参しますよ。 今回は持っていきすぎなほど売り物を持っていくので、たぶん午後までいると思う。新刊はこち…

小澤実「左手の証明」

左手の証明小澤 実ナナ・コーポレート・コミュニケーション 2007-06-01asin:4901491660Amazonで詳しく見る 副題「記者が追いかけた痴漢冤罪868日の真実」。 朝のラッシュ時、いきなり女子高生に服のすそをつかまれ、そのまま警察署へ…逮捕、拘留・起訴されて…

小林照幸「ドリームボックス 殺されてゆくペットたち」

ドリームボックス小林 照幸毎日新聞社 2006-06asin:4620317683Amazonで詳しく見る 動物愛護センターの名とは裏腹に、毎年数十万の犬猫を殺処分してゆく現実に苦悩する、獣医師の物語。 表紙が写真なのでノンフィクションかと思ったら、事実をモデルにした小…

小林美佳「性犯罪被害にあうということ」

性犯罪被害にあうということ小林 美佳朝日新聞出版 2008-04-22asin:4022504218Amazonで詳しく見る 性犯罪被害にあって一変した生活を本人が綴るノンフィクション。 確かに、何と言えば適切なのかわからない。実名および顔写真つきでストレートにインパクトの…

木原浩勝「九十九怪談 第一夜」

九十九怪談 第一夜木原 浩勝角川グループパブリッシング 2008-08-09asin:4048738801Amazonで詳しく見る 前書きも後書きもなく、最初から最後までぎっしり短編怪談のつまった本である。 中には面白い話もあるが、いくつかの理由で不満を感じた。まず、冒頭に…

有川浩「ラブコメ今昔」

ラブコメ今昔有川 浩角川グループパブリッシング 2008-07-01asin:404873850XAmazonで詳しく見る 自衛官のからんだ恋愛模様短編集。 装丁が相変わらず凝っている。そしてカバーはキラキラのホログラム加工。売れるって、ステキね。 「クジラの彼」のごとき胸…

木原浩勝「隣之怪 蔵の中」

隣之怪 蔵の中 (幽BOOKS)木原浩勝メディアファクトリー 2008-06-18asin:4840123403Amazonで詳しく見る 新耳袋の著者のひとりによる、ソロ実話系怪談集第二弾。 オチがきれいにつきすぎて、ちょっとヤリすぎでないの?と思うネタ(「四人目」「桜の墓」)もあ…

岡田斗司夫「フロン 結婚生活19の絶対法則」

フロン―結婚生活・19の絶対法則岡田 斗司夫幻冬舎 2007-02asin:4344409035Amazonで詳しく見る 夫婦・家族のあるべき姿を実体験をもとに語る家庭ノウハウ本。 ツレのおすすめで読んだ本である。タイトルから環境問題の本かと思ったら、違った。まあ、なんとい…

柴田よしき「神の狩人 2031探偵物語」

神の狩人 2031探偵物語柴田 よしき文藝春秋 2008-06-25asin:4163270302Amazonで詳しく見る 近未来〜探偵が認可制になった世界で人探しをする女探偵サラの物語。 最初はありふれた探偵物語だと思っていたのだけど、読みすすめるとあれよあれよと話が拡がって…

森博嗣「スカイ・イクリプス」

スカイ・イクリプス森博嗣中央公論新社 2008-06-24asin:4120039447Amazonで詳しく見る 飛行機と空と生と死の物語。 シリーズ6作目である。時間軸は前後しているし、意図的になのか茫漠としていてよくわからんところもあり。そんなことよりも、ポエティックな…

門田隆将「なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日」

なぜ君は絶望と闘えたのか門田 隆将新潮社 2008-07-16asin:4104605026Amazonで詳しく見る 光市母子殺害事件の遺族、本村氏の生い立ちから事件発生、長い苦闘を描くノンフィクションである。 この悲しく凄惨な殺人事件が起きたことは知っていた。だが、ニュー…

鳥飼否宇「爆発的」

爆発的 七つの箱の死鳥飼 否宇双葉社 2008-06-17asin:4575236209Amazonで詳しく見る 酔狂な金持ちが作ったけったいな美術館に住み込むのは、変態的な現代芸術家たち。血塗られた連作ミステリー。 推理部分がどうとかは置いといて、アーティストたちの変態ぶ…

近藤史恵「ヴァン・ショーをあなたに」

ヴァン・ショーをあなたに近藤 史恵東京創元社 2008-06asin:4488025293Amazonで詳しく見る フレンチレストラン、ビストロ・パ・マルの三舟シェフは、卓越した料理の腕と推理能力を持っていた!日常の謎系ミステリー。 コース(一冊)にはさまざまな趣向こら…

あさのあつこ「復讐プランナー」

復讐プランナーあさの あつこ河出書房新社 2008-06asin:4309616496Amazonで詳しく見る 学校でいじめを止めた少年は、自分がいじめられるようになってしまい…生き抜くための対処法を語る本。「14歳の世渡り術」シリーズの一冊。 もうとっくに大人になっちまっ…