ミステリーベスト1位が出たね。
ミステリー系のベスト企画本は(文春の特集を除いて)2種類あって、ひとつは宝島社の「このミステリーがすごい!」でこちらはミステリーという言葉を面白ければ何でもアリにとらえているからSFなど推理小説ぢゃねえだろみたいなジャンルの小説でもランクインしてしまう。
もうひとつは原書房の「本格ミステリベスト10」で、コチラの方が推理小説だけに的をしぼっているので、たよりにしていた。
ところが、である。
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今年の本格ミステリベスト1は、アレだというのだ。うーんどうかなあ。
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20060621
私はあまり評価していないんだよね…。この小説で1位とってしまっては、作家さんも不本意なんじゃないのかしら。そんなこともないのかしら。探偵&ワトソン役のキャラ萌えな私でも読むのつらかったような本なんだけどね。
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このミス1位はアレだという。
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20060905
まだ入手できていないのだが、mixiでフライング気味に知った。ファンとしては喜ばしいことだが、ネットでの反響を読むと1位GETに賛否両論のようである。
まあミステリーというにはムリがあるわいね。
私はこの作家さんが大好きなのだが、本領はやはり実話系恐怖譚の鋭さにあると思っていて、だから今回の1位は意外。万人向けではないからね。あの歪んだギャグセンス、私情をはさまない淡々としたグロテスク描写は好きな人にはクセになることを保障するけれど、ざらざらとした闇色の読後感は好悪がすごく分かれると思うよ。