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読書の記録

西尾維新「化物語」(下)

化物語 下
西尾 維新著
講談社 (2006.12)
ISBN:4062836076
価格 : \1,575

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わけあり美少女ひたぎと相思相愛になった暦だが、彼をまた新たなる怪異が襲う。なでこスネイク」と「つばさキャット」を収録。

上巻に引き続き、M1の素人挑戦者のごときぬるくてゆるいコントもどきの会話てんこ盛りだ。このゆる萌えモードを是とするかどうかで、本書を楽しめるかどうかが決まるだろう。とっかえひっかえタイプの違う美少女が絡んでくる様は、まるでギャルゲーのようだ。主人公と美少女の会話の呼吸から、パソコンに映されるゲーム画面を見ているかのような錯覚を覚えたほど。私個人の好みとしては、八九寺との漫才はあまり面白いとは思えなくて、神原とひたぎが楽しかった。最終回では神原の出番が少なくて残念。
しかし、主人公の二人の妹は正直要らなかったんじゃないか。ツンデレ・言葉責め、ロリ・天然ボケ、スポ根少女・百合・腐女子・SM・セクハラ、つるぺた・制服、委員長・めがねっ娘・巨乳・ネコミミと来て妹萌えまで詰め込まれては読む方はおなかいっぱいである。もう萌え図鑑かと。とはいえ私は萌えってピンと来ないのだが…。

p.s.各章のタイトルは「名前+妖魔の見た目を表す英語」なのだが、上巻の「まよいマイマイ」だけは「まよいスネイル」となるべきところを日本語にしている。全体としての統一感より語呂をとったのだろうな、と思わなくもない。