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読書の記録

渡辺真由子「大人が知らないネットいじめの真実」

大人が知らない ネットいじめの真実大人が知らない ネットいじめの真実
渡辺 真由子

ミネルヴァ書房 2008-07-25
asin:4623052265

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 ネットに横行するいじめのあれこれを実例を交えて紹介し、加害者ケアから解決策を模索するノンフィクション。
 著者はかつて十ほども年齢をいつわり北米で若者と交流した経歴を持つ勇者。
 子どもと携帯、ネットとの関係は類書「学校裏サイト学校裏サイト感想)の方が系統だっていて詳しいかな。本書のターゲットがいじめに関わる人全てなのか、子ども宛、親宛、被害者宛、加害者宛、教師宛、メディア宛、政治家宛のメッセージが混在するので、やや焦点のぼやけた印象を受けた。
 私が嫌だったのは64ページの1、2行目だ。著者は或る実在のいじめ事件に対し、『報道では明らかにされていないが、おそらく性的暴行も受けたのではないか』と書いているわけなんだが、著者の批判するところの《センセーショナル》な興味本位の記事を発信するマスコミですら控えた憶測を、本書で著者が行うのはいかがなものかと思う。
p.s.179ページだが、加害者側に照準を合わせたいじめキャンペーンは「いじめ、カッコ悪い」があるのでは?まあそれが、有効だったかと言うと疑問だけどさ。