読書日記PNU屋

読書の記録

麻耶雄嵩「神様ゲーム」

 
神様ゲーム
麻耶 雄嵩
4062705761

刑事を父に持つ小学生芳雄。
彼のクラスにやって来た転校生は、自分は神なのだと言う。
一種のゲームかと思って彼の話にのる芳雄だが、話は思いもよらぬ方向へ…。
 
講談社ミステリーランドのために書き下ろされた作品。
小学生が作る探偵団…というのは今までのミステリーランド諸作で
実にありふれた設定であり、またかよ〜と思ったらこれはこれは。
ミステリーというよりホラーのノリで、読者を絶望と諦念の渦に
巻き込んでくれるのだ。
 
謎がまだ残るところなどが杓子定規な読者である私には気になるが、
麻耶ファンならばそんなことはもはや問題ではないかもしれない。
 
ミステリーランドの中では、殊能将之「子どもの王様」を抜いて、
ダントツにダークなムードの1冊だ。