読書日記PNU屋

読書の記録

バリーユアグロー「ケータイ・ストーリーズ」

オンライン書店ビーケーワン:ケータイ・ストーリーズ2005.4新潮社\1,470


不可思議な掌編がぎっしりつまった、ユアグロー色の1冊。
 
ケータイで配信されたこともあって、短いのだが
内容は深いので読み応えあり。
センス・オブ・ワンダーがツボにくる・こないの問題もあって、
全てが腑に落ちるというわけにはいかないのだけど、
ホラー・SF・ファンタシィと様々な味の物語たちに魅了され、
次はどのような奇想天外な物語を読めるのだろう、
とページを繰るのが楽しみであった。
特にお気に入りなものを下記に。
 
愉快な遊び「ファンタジー」、
小説家の悲哀「消費文化」「くねくね」「眠い」、
奇妙な味「あなた」「出会い」「新世界」「悲劇とは何か」
「コミュニケーション」「おとぎばなし」「森の中で」「ランチ」
「宿題」「鯉」「親密さ」「不便」、
悪夢のごとき「ビーンボール」「パンツ」、
ホラーとして素晴らしい「郊外」「ノック・ノック」「変なもの食べた?」、
なんともいえない極上の怪奇味「ふわふわの黄色」「シャンプー」「鉄の木」
千鳥格子」「夏至」などに魅せられた。