山本弘「宇宙はくりまんじゅうで滅びるか?」
宇宙はくりまんじゅうで滅びるか? 山本 弘 河出書房新社 2007-07 asin:4309018297 Amazonで詳しく見る |
と学会会長にして小説家である著者の初エッセイ本。
これ、新刊で買ってずっと積んであって、こないだ買ったような気がしてたのに奥付見たら2007年7月だったので、自分の脳の時間感覚は相当ヤバいと思った。なぜ積読してたのに思い出したかのように読んだかというと、掘り出して先に読んだダンナが絶賛していたからである。
出だしこそは、自著等の解説が続くので該当書籍を読んでいない自分にはとっつきにくかったが、あふれるSFマインドや面白いものを創造しつつ追い求める気持ちが伝わってきて次第にのめりこんでいった。
特に、自伝的な章はオタク的結婚生活と男女のカルチャーギャップがユーモラスに描かれていてオモチロイ。
宗教や愛に対する著者の考えはとてもピースフルでものすごく好感を持てた。
本書はいろいろなところに発表した文章を集めているわけだが、散漫にならず不思議と内容がまとまっている。それは著者の主張やポリシーに一貫性があるからなのであろうな。カッコいいこと間違いなし、である。
p.s.文体も違うし趣味も違う(どちらかといえば著者は美少女ファン、あちらはそうでもない)のに、なぜか読書中、岡田斗司夫のエッセイを想起してしまった。理屈っぽい男オタクというと、私の脳内サンプルがソレしかないからであろう。