霞流一「死写室」
死写室 霞 流一 新潮社 2008-02-27 asin:4103065311 Amazonで詳しく見る |
紅門探偵がズバリ謎を解くミステリー短編集。
映画の現場にまつわる殺人事件8編を収録。バカミス(ユーモアミステリーと呼ぶべきかもしれない)とよく呼ばれる霞作品だが、なんのなんの。主人公のとぼけた性格は別として、今回はトンデモ度は抑えられ、内容自体は実に端正な本格ミステリである。
すごく斬新だとかエキサイティングというのではないが、一定のクオリティを保っているところはもっと評価されるべきではないか。
p.s.本書で書かれたような芸能人や映画界での殺人は、現実においては一般人のそれより少ない気がするが、それは単なる比率の問題なんだろうか、謎。