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読書の記録

西尾維新「零崎曲識の人間人間」

零崎曲識の人間人間 (講談社ノベルス ニJ- 21)零崎曲識の人間人間
西尾 維新

講談社 2008-03
asin:4061825828

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 零崎一賊はいかにして●びたか…「少女趣味」零崎曲識の戦いを描く戯言シリーズ外伝。

 いや、ヤラレたなあ。最初の一編がゆる〜い雰囲気をかもしだしていたので気を抜いて読んでいたら、けっこうせつない系の一冊であった。うーん、やるせないなあ。悲恋ものは好きなのよ。この著者ならではの文体で、ジメジメせずにカラっと悲劇が起こるのは、すがすがしいほどのテイスト。 
 主人公をはじめとして、零崎の人々はブッ壊れているのだが、壊れているだけにひとかけらの人間らしさ(家族愛)が強調されるってわけだ。不良がこっそり捨て猫を拾ったりしていると、普段ワルなぶん善行が目立って見える、みたいな。王道(ベタ)だが効果のある演出だと思う。ただ、今回意外な一面どころか多面で魅せまくる人識クンはどんどん壊れているかも…違う意味で(爆)
 戯言シリーズのあの人やその人も出てくるし、戯言シリーズおよび零崎外伝を読んでから読むべし。
零崎双識の人間試験 (講談社ノベルス) 零崎軋識の人間ノック (講談社ノベルス)

p.s.イラスト、ちょっとラフになった???初期の丁寧に描きこんだころのが好きだったなぁ。