これを読め2007実話ベスト
2006年11月〜2007年10月までに発行された本の中から、こりゃあすごいと思った本をご紹介。
日本の現実部門
■佐伯一麦「石の肺 アスベスト禍を追う」
石の肺 アスベスト禍を追う
どんなホラーよりも現実が怖い。しのびよるアスベスト被害は一般家庭も例外ではないのだ。身体をはった闘病記にして、啓蒙書。
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20070331
■福田ますみ「でっちあげ」
でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相
報道のいきすぎ、子供信仰の恐ろしい記憶。ここまで真実はねじまがるものなのか。
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20070227/p1
続く2冊は映画「それでも僕はやってない」に影響されて読んだ、痴漢えん罪裁判の記録。正直な人ほど損をする、現実のホラーワールド。
■矢田部孝司+あつ子「お父さんはやってない」
お父さんはやってない
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20070302
■小泉知樹「彼女は嘘をついている」
彼女は嘘をついている
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20070227/p2
■NHKスペシャル「ワーキングプア」取材班・編「ワーキングプア 日本を蝕む病」
ワーキングプア―日本を蝕む病
けして他人事ではない我々の明日。
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20071011
■岩村暢子「普通の家族がいちばん怖い」
普通の家族がいちばん怖い―徹底調査!破滅する日本の食卓
食生活およびクリスマスアンケートから浮かび上がる、歪んだしあわせ。おぞ気立つ内容が日本のすべてだとは思いたくないが、一見の価値はある。
http://d.hatena.ne.jp/pnu/20071117
選外は草薙厚子「僕はパパを殺すことに決めた」。加害者家族のゆがみの記録…という意義はあるのだろうが、扇情的なタイトル問題および、捜査資料の横流し引用事件などもあり、推薦はしない。