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読書の記録

西尾維新「刀語 第十一話 毒刀・鍍」

刀語 第十一話 毒刀・鍍 (ドクトウ・メッキ) (講談社BOX)刀語 第十一話 毒刀・鍍 (ドクトウ・メッキ) (講談社BOX)
西尾 維新

講談社 2007-11-02
asin:4062836483

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 真庭鳳凰、乱心?鳳凰の衝撃の過去が明かされる、時代劇第十一話目はやや…というか、かなり回想と解説が多い。そこは著者も承知でわざわざ断り書きを入れているほどだ。

 一年、毎月一冊ずつ刊行されるシリーズである。あと完結まで残り一冊になったが、今回のラスト、読者は最大の衝撃に襲われるだろう。
 思えば、ヒーローとヒロインが手を取り合って戦っていくのだから、二人が生き延び勝ち抜いていくのは半ばお約束だった。しかし終盤に入り、戦況はもはや予想不可能なものになった。
 本書はあらすじやまとめが多く、とびきり面白い内容であったとはとても言えないが、それでこのラストとは謀られた。シリーズ中、続巻が最も待ち遠しい巻と言えるだろう。