柴田よしき「やってられない月曜日」
やってられない月曜日 柴田 よしき 新潮社 2007-08 asin:4104711039 Amazonで詳しく見る |
コネ入社の寧々は、もうすぐ三十路のオタク趣味なOL。悩みながらも生きていくOLの日々を書く連作集。
かわいい。
二十代後半のヒロインにかわいい、というのはどうかと思うが、それでもやっぱりかわいいのである。 コネ入社して八年にもなるのに、いまだに人目を気にするヒロインはすごくけなげでまじめな女性なのだ。彼女のまっすぐさ、公正であろうとするピュアさは敬服したくなるほど。
会社のあれこれを思いやりとまっすぐさでのりきるヒロインが快かった。
ヒロインのモノローグで話が進むために、女の子らしく句読点のやたら多い文体が読みづらく感じられたけど、ラストにはヒロインから読み聞かせてもらってるような気さえしてくるから不思議。
でも、明日をも知れぬ薄給アルバイトの自分には、ヒロインの境遇&厚遇がだいぶうらやましいぞ。
p.s.いとこの翔ちゃんの出番がもっと欲しかったなあ。