板尾創路「板尾日記2」
板尾日記 2 板尾 創路 リトル・モア 2007-03-26 asin:4898152066 Amazonで詳しく見る |
お笑い芸人にして俳優もこなす著者の赤裸々な日記、第二弾。
芸術論がとても面白い。読んでいて、著者はたいへん知的な人なのだなあと思った。
芸能界に疎い自分にはちんぷんかんぷんだが、業界裏事情が戦後の教科書のごとく要所要所にスミが入った形で綴られていて、事情通は、そこからまた違った楽しみを見いだせるかもしれない。
夫婦仲うるわしいのも見所だ(本書でもちらっと言及されている、ガキの使いのコント「板尾やなやつシリーズ」を、私が放映当初ホントだと思っていたことはナイショだ。同番組内のトークで、本人が「あれがホントだと思ってるやつがおるんですよ!」とお怒りだったのを見て、そこで初めてアレはコントだったのかと気付いた次第。だから本書は、奥様をあのコントのようにベティ・ブープのトレーナーを着た外国人女性のイメージで読んでは、勿論いけない)。
私は彼が夕飯にシチューをリクエストしたら仕事の昼飯とバッティングしてしまい、急遽奥様に違うものを作るよう頼む日記が好きだ。自分のワガママを書いているように見せて、巧みにのろけるそのさまは並の人間には不可能であろう。
アーティスト写真とともに載っている「伝説の板尾ソングブック」も楽しく、3も絶対買おうと心に決めた。