坂木司「ワーキング・ホリデー」
ワーキング・ホリデー 坂木 司 文藝春秋 2007-06 asin:4163261206 Amazonで詳しく見る |
ホストだった男がひょんなことから宅配サービス業に転身。いきなり初対面の息子と同棲することにもなっちゃってさあ大変。
「シンデレラ・ティース」みたいな業界もの日常の謎系ミステリーかと思いきや、かなりベタな父子の不器用な交流を主とした親子物語であった。これはこれで感動的なんだが、ミステリー色は薄いのでそっち方面を期待して読んだら肩すかしと思うかもしれない。
最初の時点で(いかに気まずいにしろ)母親に連絡の一つもしないとか、やや不自然な点もあるが、子供じみたヤマトと大人びた進のペアは可愛らしかった。
本の装丁(遊び紙など)がダンボールみたいで面白い。しかし、宅配だからヤマトってのはちと安易にすぎやしないか。