町田康「テースト・オブ・苦虫1」
テースト・オブ・苦虫〈1〉 町田 康 中央公論新社 2002-11 asin:4120033341 Amazonで詳しく見る |
町田康のエッセイである。
いや、エッセイなのだがほとばしる想像力ゆえにむしろこれは掌編集として読んだ方がいいのではないのか、とまで思わされる本であった。
濃厚な町田文体、町田ワールドが炸裂展開するのでまだ自我の確立していない読者に与えるとキケン。きっと文体が町田康っぽくなってしまうことでしょう、ってあんなに流麗な文章マネしたくたってマネ出来ないのだが。
私は常に押しが弱く対人恐怖のケがあり、街中で人生の敗残者たる気持ちを味わっているので、この本にはかなり共感してしまった。ああ苦虫の味よ!!