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読書の記録

石田衣良「下北サンデーズ」

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小劇団に入団したゆいか。劇団はトントン拍子に売れてゆくが…。


恩田陸「チョコレート・コスモス」は演劇の魅力と女優に
焦点を当てた小説だったが、本作はタイトル通り
下北サンデーズ」という劇団そのものの物語と言える。


劇団員青春群像だ。
読者は新入り・ゆいかの視点で劇団員達を眺めることになるが、
ひとりひとりはちゃらんぽらん等欠点はあれど、
みな芝居に対する情熱は人一倍で、劇団への愛情が燃え盛って
いるのである。


奇跡のバランスを十年近く保って来た下北サンデーズも、
ついに変化の波にとらわれる。
その中でゆいかも一つの選択を迫られる。利益と義理と友情と欲望と。
ゆいかは果たしてどちらを選ぶのか、ドキドキしながら見守ってほしい。


p.s.理系の大学では時間的にやっていけないような気もするが…。