ジュリー・ケナー「ママは悪魔ハンター」
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昔は凄腕の悪魔ハンターだったケイトも今は二人の子持ち、
愛する夫と平穏な生活を営むはずだったが…ママ業の合間に再び現役に
復帰することに?!
思い切りの良いケイトはさっぱりした性格なので好感が持てる。
映画「バッフィ・ザ・バンパイアキラー」などもあることだし、
アメリカでは“表はフツーの人、でも裏の顔は魔狩人”というテーマは
おなじみなのかも。
奥様は魔女であったなら、魔法でなんとかなるところだけれど、
本書のヒロイン・ケイトは戦闘能力こそあれ基本的には人間なので、
家族や隣人に悪魔キラーであるとバレないための努力は半端なものでは
済まないのだ。
しかも死人にとり憑いた悪魔を祓っても、
あとにはヌケガラと化した死体が残るというのだ!
ヘタしたら刑務所ゆきであるから大変ぶりにも拍車がかかろうというものである。
同様に家族や周囲に正体を隠しながらママがヒットマンをする小説に
荻原浩「ママの狙撃銃」があるが、本作の場合対象が悪魔なので後味が悪くない。
ただ、墓地での死闘の後、夫婦関係に支障がなかったかが心配ではあるが…。
続編も企画されているそうで、今から楽しみである。