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読書の記録

井上夢人「ザ・チーム」

ザ・チーム
井上 夢人著
集英社 (2006.1)
ISBN:4087747956
価格 : 1,785円
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霊導師・能代あや子は、ハイテクチームのサポートを得てTV出演、
高度な“霊視”を行っていた。
見事なチームワークで秘められた犯罪を暴き続ける能代だが、
インチキを暴こうと記者・稲野辺が迫り来る。
 
「招霊おがたま」「金縛かなしばり」「目隠鬼めかくしおに」
「隠蓑かくれみの」「雨虎あめふらし」「寄生木やどりぎ」
「潮合しおあい」「陽炎かげろう」を収録するミステリー。
 
実際に自称・霊能者なる人物に親がいれあげて被害を受けた自分
としては、心情的にオカルト否定派の稲野辺に近い物があるはず
なのだが…なぜかこの作品では、能代の肩を持ってしまう自分に驚いた。
それはよくTVで見るいいかげんなことをふきちらす霊能者ではなく、
能代がショーと割り切って、背景をしらみつぶしに調べ上げた
結果を述べているからなんだろうか。
 
そこまでは出来すぎだろう…と思いつつも、チーム全員のキャラが
立っておりそれぞれ魅力的なので、ひきこまれてしまう。
哀愁ただようラストの余韻も良。その後の彼らがちょっぴり気になるが、
みな元気になにかしら活躍していくことを信じたい。


p.s.おおの麻里によるタヌキイラストがとても可愛い。