読書日記PNU屋

読書の記録

海外オススメ本2005


ベスト10では紹介しきれなかったけれど、私が読んだ
数少ないフィクションの中ではこれらも忘れがたい印象を残した…
というものをあげてみたい。


SFジャンル

面白いってのは、こういうことよ
山本弘・編「火星ノンストップ
オンライン書店ビーケーワン:火星ノンストップ2005.7

編者の眼力ただものでないことがひしひしと感じられる。
現実に起こりえないからどうだというのか、この面白さはヤバい。
言い訳的細部の説明に終始して、力を失った物語たちよ、
本書のように原点回帰されんことを!


怪奇、怪奇!!
アヴラム・デイヴィッドスンどんがらがん
オンライン書店ビーケーワン:どんがらがん2005.10

わけのわからなさが癖になりそう。ああ、わからない。
でもむずがゆくも面白い。



ファンタシィジャンル


老舗の魅力!
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「わたしが幽霊だった時」「九年目の魔法」

オンライン書店ビーケーワン:わたしが幽霊だった時2004.11 オンライン書店ビーケーワン:九年目の魔法 上2004.11

やはりよいね〜。ハウル・ブームにのってどんどん出版されてほしい。



こんな、出来の悪いドラえもんみたいな叔父がほしい!
バリー・ユアグロー「ぼくの不思議なダドリーおじさん」

オンライン書店ビーケーワン:ぼくの不思議なダドリーおじさん2004.12

ユアグローの短編集にただよう悲しみを稚気におきかえたら、
こんなに可愛くなりましたという小説、かもしれない。



可愛い、可愛い魔法
ポール・ギャリコセシルの魔法の友だち
オンライン書店ビーケーワン:セシルの魔法の友だち2005.2

動物にときめく童心にかえる本。出来すぎではあるが、胸打つ作品。



寂しさが生んだ罪
アレックス・シアラー「スノードーム
オンライン書店ビーケーワン:スノードーム2005.1

主人公たる少年が疑い深くてあまり感情移入出来ないんだけど、
いろいろ考えさせられるなぁと。お子様に与えるにももってこい。



さて新作は…?
ダレン・シャンデモナータ1幕 ロード・ロス
オンライン書店ビーケーワン:デモナータ 1幕2005.7

ダレン・シャンのシリーズが後半失速したので、今度の新
シリーズはどうかな。最初っからブラック・ジョーク全開、
グログロなのがたのもしい。ホラー色強めで刺激的な1冊。




ミステリージャンル

スタンダードな面白さ
ジム・トンプスン「鬼警部アイアンサイド」
オンライン書店ビーケーワン:鬼警部アイアンサイド2005.5

TVドラマのノヴェライズだし、近年よくあるような事件では
あるけれども、やはりこの時代に書かれていたってのがすごいな。


ミステリアスな女を追って…男はぼんくら?
レイ・ブラッドベリさよなら、コンスタンス
オンライン書店ビーケーワン:さよなら、コンスタンス2005.9

シリーズ3作目なのにいきなり読んでしまった&私的に初ブラッドベリ
であったのだが面白かった。
なんともいえない作中のアトモスのとりこに。



文学ジャンル

子供だって、傷つくんだぜ。
ジャクリーン・ウィルソン「シークレッツ」「ローラ*ローズ
オンライン書店ビーケーワン:ローラ*ローズ2005.7 オンライン書店ビーケーワン:シークレッツ2005.8

強さと弱さ併せ持つ子供。家庭に恵まれぬ子が生き抜く様子は
どうしようもなく感動的。



ピュアでデアボリックなひとりあそび。
ミッチ・カリン「タイドランド」
オンライン書店ビーケーワン:タイドランド2004.11

過剰にグロテスク趣味なのはいかがなものか(私は好きだけど
ストーリー上ここまでする必要はあったんだろうか)と思うんだが、
環境に適応する子供の内面を見事にうつしとっている。