読書日記PNU屋

読書の記録

霞流一「サル知恵の輪」

 
オンライン書店ビーケーワン:サル知恵の輪2005.12アクセス・パブリッシング\1,260


「ちぃ…たのむ…」謎の言葉を残して、探偵の目の前で死んだ依頼人
それはサルにまつわる奇怪な連続殺人の幕開けだった。
 
紅門シリーズの1冊。今回の見立ては猿。とある商店街の食べ歩きを
楽しむうち、猟奇殺人事件も解決出来てしまうという1冊で二度美味しい
ミステリーだ。バカミスとして有名な霞作品だが、その本格テイストは
バカと呼ぶにはしのびない。どぎついユーモアミステリとでも言おうか、
真相の無理無理感は気にせずブラックユーモアに富んだ軽快なやり取りを
愉しむべきなのかもしれない。

p.s.「呪い亀」「ウサギの乱」などと比べると残虐度は低め、
変態度はアップした1冊といえよう。タイトルにサルと冠しながら
柴犬大活躍なのも見所だ。