読書日記PNU屋

読書の記録

二階堂黎人「カーの復讐」

 
オンライン書店ビーケーワン:カーの復讐2005.11講談社\2,100


エジプト秘宝展を狙うルパンだが、主催者である学者に
脅迫状が届いていることを知り、事件にかかわっていくことに。
さまようミイラは何を望むのか…。
 
ルパン・シリーズをジュブナイル向けに翻訳した…という体裁の
講談社ミステリーランドらしい1冊である。パスティーシュを得意と
する著者らしい趣向だ。
 
児童もののせいか、大人にとっては予想通りの展開であり意外性が
あまり感じられないのだが、それでもルパンの大胆不敵な発想と
意外にお茶目な行動は愉快で楽しかった。

p.s.喜国雅彦による挿画が素晴らしい。この単行本はケース入り
なのだが、ケースに開いた丸窓からミイラの手がのぞく装丁が秀逸。