読書日記PNU屋

読書の記録

マヌエル・ムヒカ=ライネス「七悪魔の旅」

オンライン書店ビーケーワン:七悪魔の旅2005.7中央公論新社\2,730

 
七つの大罪を象徴する悪魔、ルシフェル・サタン・アスモデウス
マンモン・レヴィヤタン・ベルゼブル・ベルフェゴールらは大魔王の
命令で時空を超え、ターゲットを罪に陥れる旅に出た…。
 
オカルトファンならおなじみの悪魔たちがぞろぞろと出て来て、
楽しい作品だ。現代でも物語が古びていないところもすごい。
 
良いのが悪魔のキャラが立っているところ。
美しく誇り高いルシフェル、怒りっぽいサタン、
呆れるほど眠りこけているベルフェゴール…etc.
彼らが自らの特性を駆使し人間を堕落させていく様子から目が
離せなくなってしまった。
読者としては当然人間たちが負けぬよう応援すべきなのだろうが、
この悪魔たちがあまりにユーモラスで人間らしく、マジメに奮闘
するのでついついガンバレ!と思ってしまうのであった。
 
残虐シーンは少ないのでホラーが苦手な人にも安心なのではなかろうか。
天使も出て来て、壮大なラストをぜひご覧あれ!

p.s.悪魔といえば、魔夜峰央の「パタリロ!」悪魔編や
アスタロト」を真っ先に思い出す私なので、ついつい魔夜キャラで
想像して読んでしまい、実に楽しかった。
けちんぼで節約好きな彼はパタリロと性格がかぶったりして…。