読書日記PNU屋

読書の記録

歌野晶午「女王様と私」

オンライン書店ビーケーワン:女王様と私2005.8角川書店\1,680

 
親にパラサイトして生きる、ひきこもりのデヴキモオタ。
「〜だぉ」と萌え言葉でしゃべる妹の絵夢だけが会話相手だ。
そんな彼が、街で出会ったのは凛々しく可愛い女王様で…?
 
問題作問題作と煽られていたが、読んでみればああこれは
「××の×わ×、××い××ま×」と同系統の脳みそを
ぐらぐらさせる作品だよなぁ、とうれしくなってしまった。
 
しょっぱなから絵夢ちゃん(このコがすごく性格がよいのだー、)
の萌え言葉に拒絶反応を引き起こしそうになるが、大丈夫、
西尾維新ヒロインに比べたら大人しいものだよ。
 
そしてその後のうぉっ!となるお約束にひきかけるが、それもOK、
だって私、西澤保彦ミステリーで鍛えているしぃ!OKOK、
と読み終えてみれば全て納得。
面白ければオールオッケーなのである。
設定さえ飲み込んで読み進めれば端正なつくりにも思えてきたよ。
 
もう錯覚やら思いこみやら騙しのテクニックが駆使されているので、
脳みそまっさらにして読んで、騙され振り回される快感を味わって
いただきたい作品だ。