読書日記PNU屋

読書の記録

平山夢明・加藤一・編著「「超」怖い話Z」

オンライン書店ビーケーワン:「超」怖い話Ζ2005.8竹書房\580


日本最恐を誇る実話怪談集、2005年真夏を冷ます傑作目白押しで
堂々登場!ううううん、毎回すばらしいっ!

何が良いかって、じわじわとしのびよる厭な何か、グロテスクの衝撃、
民話のような不可思議な訓話、SFファンタジーとも読める奇想天外な物語…
がぎっしり詰まって輝きを放つところ。
 
怪談シリーズは巻を重ねるにつれマンネリ化や内容の薄さが気になる
ことが多いが、2005年にめでたく完結した「新耳袋」全十夜のシリーズと、
本シリーズだけは毎回バリバリにトバしていて楽しませてくれる。
 
実話怪談は二度楽しめる。
一度目は、完全な創作掌編集として信じないで読む。かなり面白い。
二度目は、本当に起きたこととして、もし自分の身に起きたら…と
想像しながら読む。背筋ぞわぞわとして、なかなかに面白い。
もしかしたら、読者の身にも怪異が起きて、三度オイシイかもしれない。
幸か不幸か、三度目の楽しみだけは、私は未経験であるが。
 
実話怪談というだけで食わず嫌いをしていてはもったいない。
SFやホラーが好きな向きにも強力にオススメしたい。