2005-05-18 倉阪鬼一郎「冥い天使のための音楽」 コッパー 2005.2原書房\1,680 焼けただれた天使の像をいただく塔のある館。 その庭で行われる惨劇を見ているのは、月のみ。 友愛音楽大学の学生・香子は、憧れの先輩が失踪した謎を 友人・朋美と解こうとするが…。 ムードあるミステリ。男性陣は魅力が薄く、女性は誰もが 可愛く感じられた。「にゃ」とか「プヒ」とか、ぬいぐるみを 愛でるところとか。これって“萌え”系ミステリなのかしらん。 騙しのテクはいつもの倉阪作品通りなので、ファンならば 楽しいだろうが、斬新さなどを求めて読むとやや不満かもしれない。