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読書の記録

関根眞一「となりのクレーマー」

となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術 (中公新書ラクレ 244)となりのクレーマー
関根 眞一

中央公論新社 2007-05
asin:4121502442

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 百貨店のクレーム係を長年勤めた著者が明かす、クレームの実例と対処のコツ。
 苦情とクレームの違いは、金品を要求してくるか否かだそうだ。私は苦情は入れたことあるが、金品を要求したことはないな。本書の実例集(プライバシーに配慮して、多少シチュエーションを変えてあるとのこと)の迫力と言ったら!驚くべき事例がてんこもりである。こういうのって、自意識の肥大した人間に多いんじゃないのかなあ。器の小さい人はサービス業の人間の低姿勢を前にすると、自分が上だと勘違いしやすいようだし。
 後半はクレーム対処方法の一般論になるが、迫力の前半に比べるとやや印象が薄い。とはいえ、モンスタークレーマーに悩まされている人には、本書が解決へのヒントになるかもしれないと思った。