有川浩「別冊図書館戦争２」

別冊図書館戦争 2 有川 浩 アスキー・メディアワークス 2008-08 asin:4048672398 Amazonで詳しく見る

　各キャラクターの恋愛に重点を置いた短編集。後半は連作。
　今回は堂上一家のノロケまくりで甘々な内容かと思いきや、かなりハードな事件もあってハラハラのストーリーとなっている。やっとあの二人が…（以下略）なので本編から読んできた者には感慨深いけれど、こんな試練を経ないとそうならなかったのかと思うと手放しで喜べず、疲労感を覚えるのであった。
　しかし、襲われるべくして襲われたというか、なぜ狙われているのがわかっていて（囮捜査でもないのに！）一人で行動すんのかね。それにあの、彼の説教。タイムリミットのある状況で、話し合って無駄な時間使うかなあ。私だったら問答無用で放り出す方がいいと思うが。ちょっとご都合主義を感じて残念だけれど、いつもどおりテンポは良いし基本的にハッピーな物語なので、ファンにはよいのかな。