深澤夜・原田空・つくね乱蔵「恐怖箱 蛇苺」
恐怖箱 蛇苺 つくね 乱蔵 竹書房 2008-06-28 asin:4812435161 Amazonで詳しく見る |
超‐1から生まれた三人の怪談家による怪談集。
なぜにこんな可愛いタイトルなのかよくわからないんだが、ちょっと不思議系の話が多いからだろうか。
語り口はなめらかで過不足なくいい感じなのだが、惜しむらくはネタが弱い。本家チョーコワのような血も凍るような戦慄はここにはなく、奇妙な味わいが中心のように感じられた。いずれにせよ、次回に期待かなあ。
私的お気に入りはどこかのどかな「ボール」、静かな怖さの「遅刻厳禁」、現代の妖怪譚とも思える「エレベーター」、人情譚「一番風呂」。
p.s.「虐家」については、オチこそ違えど全く同じ(怪異)話が高港基資の心霊ホラー漫画にあるのだが…。