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読書の記録

下田博次「学校裏サイト」

学校裏サイト学校裏サイト
下田 博次

東洋経済新報社 2008-03-28
asin:4492222804

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 副題「ケータイ無法地帯から子どもを救う方法」。
 いじめや性的非行の温床となっている学校裏サイトの実例と問題点、対処法を述べる本。
 日本は、日本の若者は終わりだ。書き込みの実例を見るとそう言いたくなってしまう。それでもまだ世界は終わらないので、希望を探し求めるしかないのだが。私が読んで感じたのは、子どもらは暇なんだなあということ。裏サイトだのモバゲーサイトだのにハマる時間があるんだもんな。
 そして、子どもらは自分たち主体と錯覚しているが、影には大人の欲望や金儲けの絡繰りがあって、のせられている構図なのね。そういう意味では、本書はネットでの問題行動に悩まされる教員や保護者だけでなく、ケータイサイトユーザである小中高校生にこそ読まれてほしいと思う。
 しかし、金儲けがしたくて悪口や根も葉もない噂やエロ投稿を好むのは人間の暗黒面よのう。最終的には利用者の良識に頼らざるを得ないところなんか、希望と見たらよいのかそれとも絶望なのか。しかし、匿名のメル友にリクエストされたからって自分の裸を写メするなんて、自分のこと大切にできないんだね。