読書日記PNU屋

読書の記録

養老孟司「生と死の解剖学」

 なんと、オンライン書店の検索でhitしないじゃないかー!!

 テレビ企画と雑誌掲載原稿をまとめた、「夜中の学校」シリーズ本。
 解剖のカリキュラム、ヒトは死をどう考えているか、生物学的性差とは、などが一般向けに易しく語られている。哲学的な記述は皆無ではないが、控えめなので読みやすい。
 十年以上前の本だが、根本的に不変なテーマを扱っているため、現在でもなお価値を失わない本であろう。私はかつて医学部に在籍していたので本書に書かれているのは既知の事柄ばかりなのだが、それでも知識の再確認に終わらず楽しめた。著者の語り口が巧みで展開によどみがないからであろう。