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読書の記録

(ややネタバレ)怪物王女は……

怪物王女 1 (1) (シリウスコミックス)
怪物王女 1 (1) (シリウスコミックス)

……Gu−Guガンモだった?
 アニメ化もされた人気マンガ「怪物王女」をやっと読んだ。
 いや、タカビーな王女が人間の男を奴隷にする話だと思って敬遠していたのだが、意外に素直な王女さまだったので抵抗なく読めた。絵も線が細くてきれいだしね。
 タイトルから想像されるように、藤子不二雄Aの「怪物くん」の影響は感じる。怪物も従者もみんな萌え系の女の子にしてみたらこうなった、という感じ。フランケンも人狼もドラキュラも半魚人も出るけれど、半魚人だけはかわいくないよ。

 ヒロイン「姫」は怪物の王女で、死者に彼女の血を与えることにより、不死の「血の戦士」とする。姫は下僕の人造人間のうっかりから人間の少年・ヒロを死に至らしめてしまい、いろいろあって彼を「血の戦士」にすることに。あれ、どっかで見た展開…ってこれ、まるきり高田裕三「3×3EYES」のパイと八雲だね。少年が妖女により、主人と一蓮托生の不死の戦士にされるところまでは同じだが、一度なったらなりっぱなしのウーと違い、血の戦士は定期的に主人の血をもらわなければ死体に戻ってしまうところが新機軸。
 クラシックな伝承では、吸血鬼は人狼タイプとコウモリタイプがあって、等しく吸血することには変わらなかったのだが、本書では人狼とコウモリ型吸血鬼は天敵という設定だ(そういえば手塚治虫「ドン・ドラキュラ」の伯爵はコウモリタイプ、奥さんのカーミラ人狼タイプ吸血鬼だったなあ)。いつから吸血鬼界はそういう設定になったのであろうか。

 「怪物くん」の怪子ちゃんなのかと思って読んでいったら3×3EYESで、その実態は「Gu−Guガンモ」だった!という印象だ。続きも追ってみたい。

怪物王女 2 (2) (シリウスコミックス) 怪物王女 3 (3) (シリウスコミックス) 怪物王女 4 (4) (シリウスコミックス)

怪物王女 5 (5) (シリウスコミックス) 怪物王女 6 (6) (シリウスコミックス)

蛇足の感想。しかし、乳に気合の入った漫画だよね。ツルペタから美乳、巨乳まで網羅。ヒロの空気っぷり、あれはないわー。サザンの八雲くらいは戦ってほしいわ。6巻のリザ決闘のセリフは「令裡=スピード」「キニスキー=狡猾」の間違いじゃね?