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読書の記録

見城徹「編集者という病い」

編集者という病い編集者という病い
見城 徹

太田出版 2007-02
asin:4778310500

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 言わずと知れた幻冬舎・社長にして伝説の編集者の生き様を語るノンフィクション。

 読む前まで、なんとなく本書を書き下ろし自伝だと思い込んでいた。序章など書き下ろし部分もあるが、読んでみればほとんどは色々な雑誌掲載原稿をまとめたものであった。
 ゆえに同じ逸話が一冊の中に三度も四度も繰り返し出てくる羽目になってしまっているのだが、それも含めて男の生きざま一代記として成立しているのは、生き方の軸がブレていないからなんだろう。ビジネス書として読まれてもいいかもしれない。
 華々しい成功譚は本書で読めたので、ぜひ次回作があるのなら、当たるはずなのに売れなかった本の秘話など知りたいものだ。

p.s.坂本龍一からのファックスが引用されているのだけど、ほんの数行の連絡事項にもかかわらず、それがなぜだかむちゃくちゃカッコいい。なぜなんだろう。さすが世界の教授。