読書日記PNU屋

読書の記録

このミステリーがすごい!もさようなら

このミステリーがすごい! 2008年版
このミステリーがすごい! 2008年版


 自分にとって、わくわくがなくなったからもう買いません。
 ネット各地にちらほらと内容バレがきていて、1位は私がもう二度と読まないと誓った作家(現実を露骨にモデルとしてそっくり持ち込む創作方法が嫌いなのだ)だったりして、ああもう見なくてもいいやと感じた。
 
 
 こういうランキング本の意義は二つあると思う。
 ひとつは人気の本指南書としての意義、もうひとつはファンとしての楽しみ。

 多忙な人にとってはどんな本が人気なのか参考になるムックなのだろうが、人よりヒマな自分には、てめえで本をいきあたりばったりフィーリングで探す時間というものがあるわけで、しかも好みが特殊ときていてヒトと一致しない自分には参考書としての意味合いはない。似たような理由でオンライン書店の顧客レビューも極力読まないようにしてるんだけど。だって腹立つし。
 結局今まで参考にできたのって、在野の書評ブログだったりするし。


 あと、自分のお気に入り作品が何位に入ったかを楽しむこともできると思うが、それよりも気に入らない作品が上位に入る苦々しさの方が大きくて、自分の度量の狭さもあって、もうランキング本は読まないほうが精神衛生上いいのだろうと。
 で、こっそり自分のすすめたい本についてココでつぶやくことにしよう。


 だいたい、ランキング1位でも数百票とかね。本屋大賞なんかもそうだけれど、投票者はどれだけの本を今年読んできたのか。現実的に、ミステリーに限定してもすべての出版物を読むことは不可能だから或る意味仕方ないんだけれど、単純に投票数で決めてしまっていいのか。
 売り上げ数でいけば、スイーツ(笑)な本がトップをとってしまうんだろうし。優れた本の選び方、というのも難しい気がする。
 私の希望としては、年間100冊以上課題図書(新人およびベテラン作家の新刊)を読んだ選考委員が10人ばかり集って、多数決ではなく三日三晩討論をして、陪審制のように全員一致をみた作品のみを上位に…って、それじゃあ文学賞選考会か。

 年末ランキングなんてお祭りなのだから気軽にノって楽しめばよいのかもしれんが、憂鬱質なんでひとり隠遁することにする。