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読書の記録

愛川晶「道具屋殺人事件 神田紅梅亭寄席物帳」

道具屋殺人事件──神田紅梅亭寄席物帳  [ミステリー・リーグ] (ミステリー・リーグ)道具屋殺人事件──神田紅梅亭寄席物帳 [ミステリー・リーグ] (ミステリー・リーグ)
愛川 晶 解説・鈴々舎わか馬

原書房 2007-08-23
asin:4562040963

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 咄家の福の助とその妻が、落語まわりのさまざまな謎を病室の安楽椅子探偵師匠とともに解きまくる落語ミステリー3編を収録。現役落語家の解説つき。

 私は生で落語を一度も聞いたことがないのだが、そんな自分にとっては落語の世界をわかりやすく解説してくれる本書は楽しい一時を与えてくれた。
 おかみさんのキャラがお人好しというだけではちと弱いとか、説明口調の台詞多めだとか、謎や動機が無理めに感じられるという欠点を除いても、なお好感が持てるのは落語を生き生きと扱っているからだろう。
 2編目はすぐ真相がわかってしまったが、ミステリー的な部分よりも、先輩のイジメをどう切り抜けるかなど落語に関する部分に面白さを感じた。

 落語ミステリならハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺 (集英社文庫)とかやさしい死神 (創元クライム・クラブ)なんかも面白い。