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読書の記録

アルフレッド・ベスター「ゴーレム100」


ゴーレム100 (未来の文学)ゴーレム100 (未来の文学)
アルフレッド・ベスター 渡辺 佐智江

国書刊行会 2007-06
asin:4336047375

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注:タイトルの「100」は上つきね。ケータイで出なかったんで。

 22世紀の街に横行する、人ならざる者の手による残虐な連続殺人。科学者たちは驚愕の真実にたどりついた。

 以前読んだ河出奇想コレクションの一冊「願い星、叶い星」願い星、叶い星 (奇想コレクション)が非常に面白かったため、本書を読んでみた。
 うーん、前半はドキドキわくわくだったんだがなあ。
 楽しめなかった理由を私の知識の無さに求めることは簡単だ。なにしろ名作との誉れ高い「虎よ、虎よ!虎よ、虎よ!」すら未読なのだから、セルフパロディされても気づきようがないし、SF全般に対する私の知識は悲惨なくらいにない。
 一冊のエンタメとして読んだ無責任な感想を書くならば、著者の遊び心についていきそこねたというか、終盤のエログロナンセンスの加速に完全に置いてけぼりをくった次第。とくにヒロインを待ち構える運命は過酷だから、読んで心底胸が悪くなった。私グロには耐性があるんだがな、エロはダメなので。登場人物に入れ込んで読むタイプの女性には身がもたないからオススメ出来ない。
 食べ物にたとえたら食べるには勇気の要る子羊の脳味噌のような、生半な素人には手におえないモノということだろう。おえっぷ。


p.s.神田森莉のホラーマンガから、ユーモアを削除したらこんな感じかもしれないわねー。