北野勇作「恐怖記録記」
恐怖記録器 北野 勇作 角川書店 2007-03 asin:4043693036 Amazonで詳しく見る |
売れない作家が編集者に持ちかけられたアルバイトは、他言無用のものだった。繰り返される血と宇宙人のイメージが意味するものとは。
うううん、私がこの著者の本を読むといつもすごい面白い(「空獏」など)!か、なんだかよくわかんない(「ハグルマ」など)!の両極端になって中庸がないのだが、本書は残念ながら後者であった。
理屈を求めず、マイナーチェンジを加えながら繰り返される不気味なイメージを楽しんだり、悪夢とも現実ともつかぬもやもや感、自我が融解していく不安に酔うべき作品なのかもしれない。まあ、私好みではなかったということで。