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読書の記録

ダレン・シャン「デモナータ 4幕 ベック/Bec」

デモナータ 4 BEC(ベック)デモナータ 4 BEC(ベック)
ダレン・シャン 田口 智子 橋本 恵

小学館 2007-01-27
asin:4092903243

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 行き倒れた母から生まれたベックは、母の死後に部族にひきとられ、魔法使いとして修行する。その世界では、人間たちは絶えず侵入してくるおぞましい悪魔たちと戦わねばならなかった。
 デモナータシリーズ4作目は、過去のアイルランドに舞台が飛ぶ。
 読み終えて思うのは、スリリングで面白いことは面白いが、なんとショッキングな内容かということ!スプラッタシーンがグロいのはいつも通りだが、主流である某宗教への批判的とも受け取れる書き方など、物議をかもしそうだ。世界の父である方から、子供に与えるにはふさわしくない本認定される日も近いかもしれない。
殺人もわんさか出てきて、児童書の趣と言えばヒロインが懸命に努力するところくらいしか思いつかない。
 一番驚くのはラストである。これ、泣いちゃう幼い読者とか、出てくるんじゃないだろうか。現実も本書に負けず劣らず厳しいものだから、おとぎばなしでお茶を濁さずこのくらい見したった方がいいんだろうか。
 グラブスやダービッシュのルーツも出てくるので読んだ甲斐はあったけれど、苦い話であった。