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読書の記録

山口雅也「ステーションの奥の奥」

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吸血鬼に憧れる小学生・陽太はおじの夜之介と東京駅の見学に行く。そこで血生臭い事件が…。

定価2600円という講談社ミステリーランド最高値を記録する作品。
ううむどうだろう。駅や鉄道に興味ある人なら楽しめるだろうし、ラストは少なからず感動するのだか、ミステリーとして見たらズッコケるのではないか。

内容はいわゆるバカミスというのかミステリーを期待して読むと肩すかしであるのだが、この物語の主題は推理部分にはない。おじと甥っこの互いを思いやる心、そこに著者のメッセージが熱く込められている気がした。

p.s.タイトルは作中に出てくるしみるせりふ、「冬の×ウ×リ」の方がよかったんじゃないか。