読書日記PNU屋

読書の記録

笹本稜平「駐在刑事」

警視庁捜査一課だった江波は、上司の判断ミスを押し付けられ、
山里の駐在に左遷されてしまう。
彼はくさらず登山の楽しみと住民との暖かな交流に生きがいを
見出すのだった。

ハートウォーミングな山岳ミステリー六編を収録。


主人公・江波がいい人過ぎて大人しく、
真相も途中で予想がついたり犯人の動機が腑に落ちないこともあるけれど、
テレビドラマ「はぐれ刑事純情派」のような暖かみあるムードとなっている。
中でも登山中心の「秋のトリコロール」と
人情味あふれる「春風が去って」は感動的ないい話だった。