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読書の記録

水田美意子「殺人ピエロの孤島同窓会」

殺人ピエロの孤島同窓会
水田 美意子著
宝島社 (2006.3)
ISBN:4796651349
価格 : \1,155

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孤島で開かれた同窓会で連続殺人が。
このミステリーがすごい!」大賞特別奨励賞受賞のデビュー作
だそう。私は常々著者の年齢にあまり注意を払っていないのだけれど、

本書は12歳のデビュー作

ということが理由で興味本位で読んでみた。


どわははははは。なんだこれは!
出だしからサクサク人が死ぬ。
ギャグタッチなのが新しいのかなー、綾辻行人殺人鬼
殺人鬼

からオカルティックテイストをぬいて、軽く薄くするとこんなかしらん。
映画「13日の金曜日13日の金曜日 PART4 完結篇
13日の金曜日 PART4 完結篇

なんかでもそうだけれど、ご都合主義のホラーって
{あ、何でそっち逃げるかなあ、袋ののネズミじゃん}
ってシラケることが多いのだけど、本書もそう。


異常状況で錯乱したから…と解釈出来ないこともないが、
30人以上の人間(しかも成人)が雁首そろえながらみな
画一的な思考しかしないのは信じられない。
リアリティのかけらもないが、このまま西尾維新ちっくな
人命の軽いエンタメ・ノベルを目指していかれるんだろうか?
それにしては、萌えが足りないと思うが。


p.s.12歳にしては頑張ってると思う。
「よしんば」なんて接続詞知ってるんだー、とか。
しかし三十越えたら美女でもオバサンというのには
“十二歳の少女の感性”だよな〜。