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読書の記録

西尾維新「ザレゴトディクショナル」

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完結した戯言シリーズに出てくるキャラ、用語を著者自らが解説した
辞典。含むネタバレなので、ネコソギラジカルまでシリーズを読了した
方にのみオススメ。


辞典と言いつつ、エッセイとして頭から読むことも可能である。
維新小説の創作背景とか、幻の没原稿アナザーストーリーとか
読めてファンには貴重な資料かも。


維新小説といえば際だつのが珍姓奇名だが、
本書においてこの名前はふと思いついたもの、この名前は考えに考えて
ひねり出したもの、などと由来までわかってお徳。


西尾維新ファンかつ戯言シリーズが好きな人には大きな意味を持つが、
これからいきなり読むことは、ネタバレもあることだしオススメ出来ない
(と著者もおっしゃっている)。
私は戯言シリーズは好きと普通の間に属する感情をもって読んでいたのだが、
ふうん、そんな裏話があったんだ…と創作背景を知るのはなかなか楽しかった。


戯言遣い」は「ザレゴトツカイ」ではなく「ざれごとづかい」なのだとか、
「闇突」は「アントツ」ではなく「やみつき」だとか、
姫ちゃんには「二太郎」という弟はいないとか、
ファン以外にはどうでもいい知識をたくさん仕入れることが出来た。


p.s.贅沢を言えば、竹・イラストでフルカラー挿絵を入れてほしかった
かも。忘れちゃったキャラもいたので…。
それにしても、人形師・右下るれろには「らり」という姉か兄はいないの
だろうか?