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読書の記録

おおたわ史絵「女医の花道!」

女医の花道!
おおたわ 史絵著
主婦の友社 (2005.2)
ISBN : 4072452041
価格 : \1,260

女医の花道!


某女子医大での涙と笑いあふれる生活、そして研修医時代の男尊女卑
などをカラッと明るく語る女医エッセイ。
 

医学部ってどんな勉強をするのか、研修医の暮らしぶりは?などに
興味のある人にならオススメ。
ただ残念なのは、ここは著者と私のセンスとか好き嫌いの違いなのかも
しれないけれど、文体に過剰にギャグを盛り込みすぎていて、ひく。
この内容なら、フツーに書いても面白かったと思うのにね、
文体がふざけすぎっていうのか、ギャグなんだろうけど微妙にスベってる
っていうか、ほらヘンでしょおかしいでしょ笑っちゃうでしょ?!とばかりに、
これでもかと強調されるとあまりのハイテンションについて行けず
読んでいて疲労を覚えてしまうのだ。


著者…無理してないっすか?ナチュラルでいつもこんな感じだったらゴメン。


あと命を扱うのだから内科が大変ということに異論はない。
でも皮膚科だって重度の熱傷とか一刻を争うし、
精神科は患者さんの自殺がないとは言えないし、
眼科だって神経系の悪性腫瘍もあるし医者っつうのはみな多かれ少なかれ
命を扱うんでは、ないのかな。
だから内科だから、外科だからタイヘン!というのは著者から見た、
現実の一部に過ぎないわけで。
もちろん私の観た現実も盲人象を撫でるの故事通り一部でしかない
わけなんだけれど、著者の見たそれが全てみたいに書かれると
ちょっとイラッとしてしまった。


ちなみにK大では、眼科研修医は内科外科に負けないくらい
タイヘンです。ま、いろいろと。


p.s.一瞬、著者の研修した大学病院が私の卒業したあの大学
なんじゃないかと勘ぐってみたんだが、当直室が2DKくらいだという
ので違うだろう。眼科当直は6畳一間だったし。
あれ、でも内科医は循環器も呼吸器も消化器も神経も同じ大部屋みたいな
こと言ってだっけ…。でも、二段ベッドだからやっぱ違う?
…給料と振込方法まで同じだから、やはり同じところな気がしてきた。
あそこの内科だったらさぞかしタイヘンだろうなあ。合掌。