J.K. ローリング「ハリー・ポッターと謎のプリンス」上下
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六年生となったハリー達だが、
ロンとハーマイオニーはギクシャクするし、
ダンブルドアはもったいぶっているし、
スネイプは相変わらず意地悪だし…
おまけにマルフォイが、何かをたくらんでいて?
「あの人」ことヴォルデモートの秘められた過去に近付くハリーだが。
「あの人」との関係が緊迫しているのに、惚れたのはれたの雑事に
追われるホグワーツの学生達にちょっぴりイライラもさせられたが、
お年頃だし仕方ないのかな。青春まっただなかだし。
本作で楽しかったのは、魔法学校の雰囲気。
前作から久々に読むと、読者の私も叔父一家でふさいで過ごした後
学校に戻ったハリーのように、ああ戻って来た…と気持ちが高揚するのである。
だが次回に最終巻を控えて、今回事態が大きく進行する。
そこには喜びもあり、また悲劇もあった。そしてさほど重要とも思われ
なかったことこそが、ヴォルデモートとの戦いに効いてくることがわかる。
あの色恋ざたは、その伏線であったのか。決着を心待ちにしたい。