小林達彦「アムールヒョウが絶滅する日」
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あのジャイアントパンダよりも少なく、今にも絶滅しそうな
動物がいる…それはアムールヒョウ。保護する人々の努力と、
この美しい生物の生態を探るノンフィクション。
ロシアで取材中の著者(TVディレクター)が、ふと出会った
アムールヒョウの剥製に魅せられ、ヒョウの映像を撮ろうと
努力するさまが圧巻。寒さ厳しいロシアの大自然での撮影過程が
ユーモラスなだけに、その後語られるアムールヒョウの危機的状況が
胸にせまる。
人類の繁栄のためなら、動物が一種滅ぶくらいが何事かという意見が
あることは知っている。けれど、人間によって棲みかを追われ、
絶滅の危機に瀕している動物を見て、心痛めずにはいられないのも
また人間である。
巻末には、WWFへのメールアドレスが載っており、
ここにメールするとアムールヒョウ保護募金の講座、
そして保護活動内容などを知ることが出来る。
本書を読み終えて、私も初めてWWFに募金してみた。
出来ることから一歩一歩だが、アムールヒョウ絶滅阻止に
貢献出来れば…と願っている。