安東能明「螺旋宮」
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泉のわくマンション。入居条件は、最初の一ヶ月間地下で暮らすこと…。
一応、ホラーなのだろうか。
鈴木光司「リング」1993.4+「仄暗い水の底から」1997.9に近いムードでもある。
伝奇的要素もあってサーヴィスたっぷり、モチーフ盛りだくさんな
物語なのだが、その盛りだくさんが仇となってか、ちょっぴり
わかりにくい小説となっている。ちょっぴり、と書いたのは
もしかして私の頭脳とか理解力の問題かもしれないので…。
ホラーなのだから、フィーリングでなんとなく了解すれば
いいものなのだろうか?もう少し、かんでふくめろとまでは
言わないからわかりやすい説明がほしかった気がする。
p.s.不妊で悩んだのち、奇跡の懐妊をとげた主人公夫婦のもとを、
友人(同じく子供がほしいと思っている男性)が訪れるのだが、
この友人が妊婦である妻の前でタバコ吸いまくりなのね。
そういうがらっぱちなキャラだから、ということかもしれない
けど…それをとがめない主人公もどうかと思うし、
デリカシー欠如を感じて嫌だったなぁ。