クリストファー・パオリーニ「ドラゴンライダー エルデスト 宿命の赤き翼」上・下
エルフのもとで、エラゴンとサフィラは戦闘訓練を受けることに。
今明かされる、エルフとドラゴンの地の歴史。
そして帝国の魔手はエラゴンの従兄・ローランにもおよぼうとしていた…。
ドラゴンライダー・シリーズ第二弾は上下巻の超・ボリューム。
しかし、その厚さを感じないくらいの面白さで惹きつけられてしまう。
基本的には暴虐を尽くす強大な帝国と反乱軍というモチーフは
映画「スター・ウォーズ」っぽくもあるのだが、王道ゆえの面白さが
そこにある（訳者あとがきによれば、著者は「指輪物語」に傾倒していた
とのこと）。
最も魅力的なのは、運命を結びつけられ互いに支えあう人とドラゴンの関係、
すなわちエラゴンとサフィラだ。
幼竜ながら、エラゴンを助けるサフィラの種族を越えた愛に胸打たれる。
ある伏線はあからさますぎて、ほぼ予想通りの展開であったのだが、
それすらも王道でありむしろ快い。
次回で最終巻とのこと、完結を楽しみに待ちたい。
